えんぱいな日々(本編) 第五百八十ニ話 UNION 中編 その19
蘭子:
アンタはすみれ隊長に保護される前の記憶があるんだよね?
優萌:
うっ…
蘭子:
蘭はアンタが保護された時の作戦報告書を読んだし、ブラックハウンドの初期からの膨大な調査記録の閲覧も許されたんで全部読んだ。
アンタはブラックハウンドのあるいみ切り札だった。 アンタが戦闘に投入される為に、捨て駒として事前に仲間のアサシンメイドの何人が死んでるのか知らないわけないよね?
アンタにつかわれたチップは改良型で他の子たちように劣化コピー品ではない。 そんだけアチラ側にとって貴重な存在だった。 捨て駒される仲間とは違った。 アチラさんでも優萌はあるいみ独りだった。
優萌:
うっ…うぅ…(嗚咽) イヤだった…あんなの…でも…
蘭子:
泣いても何も解決しないし、別に蘭は優萌を攻めているわけじゃない。 それに優萌の改良型のチップはその後解析することで、他のブラックハウンドに施術した新型チップが完成したのだからその意味ではもう沢山のメイドを救ったことになる。
小桃:
ねえ蘭…何、優萌を泣かしてるの? エリシア副メイド秘書に言うよ? 小桃はアンタと同じEDHEN所属なんだけど?
蘭子:
エリシアお姉ちゃんに言うのはヤメテ下さい! お願いします!
小桃:
二人とも深刻な話なのはわかるけど、暖かいうちにお茶飲まないとせっかく淹れてくれたセンパイ達に失礼だよ。
優萌:
…はい…
空:
これが小梅さんがやはり自分は戦うメイドだと決心させたまみ先輩の紅茶
未来:
これが本当のメイドが淹れる紅茶だと…これを淹れるのは戦うメイドである小梅には無理だとまで言わしめた…わかるわ~…
美空:
この苺ムースケーキも絶品だ。甘すぎずそして酸味もちょうどよくて…これ中に入ってるのチーズかな…これ聖理愛さんが造ったんでしょ。 これに到達するまでシバカレル小梅さん…まあメイド長目指すにはなんでもできないといけないしね…ご愁傷様です。
優萌:
あの…優萌の過去とかドンビキしないの? 怖いな~とか? 同情してくれとかは思って無いけど、攻めれてもしかたない? みたいな?
美空:
過去については説明を受けたというか、大変だったんだなと言う事と、でもそこまで辛い思いをしているのに、優萌がまだすみれ様の一番近くで戦いたいと。
穏空:
そうそう、こっちは優萌の為に命を懸けて戦うとすでに決めてるしね。
未来:
まあ優萌の戦闘能力と私らの違いはわかったけど、でも連携攻撃すればそこそこ戦えるように鈴奈先輩にしてもらったし。どうにか力には今はなれると思うよ?
穏空:
二人と小桃と美空の補助があればだけどねぇ!
小桃:
そこまで辛い経験をしてすみれ様に救われて…でもまだ優萌がすみれ様の横で戦う理由は?
蘭子:
蘭は優萌が戦う目的と蘭が戦う目的が多分一緒だから優萌の下で戦いたいけど。 でも一回
ちゃんと優萌の口から聞きたい。 優萌は何の為に戦うの?
優萌:
優萌が戦う理由…
優萌:
優萌は、メイドが使い捨ての只の道具ような圧制が認められてる場所から、全てのメイドを解放する為にすみれ様の一番近くで戦う!
それは優萌の夢である「全てのメイドが幸せな日々を送れる世界」を実現する為の戦いです。
お願いです優萌と一緒に戦って下さい!
フロリー:
その優萌の夢を実現する為の優萌のレギオン(軍団)が、この優萌小隊だよ。 それを実現するための布石がエンパイアクラブ長野メイド学校21期だった。わかった?
改めて、優萌小隊副隊長並びに衛生メイドのフロリーですよろしく優萌隊長
穏空:
フロントアタッカーの穏空です
未来:
同じくフロントアタッカーの未来です
美空:
バックス指揮担当並びに作戦立案担当の美空です
小桃:
同じくバックス指揮担当並びに戦闘分析担当の小桃です
蘭子:
諜報活動並びに戦略情報分析担当の蘭子執行官補です
スザンヌ:
スー達の入隊手続きが終わるまで待つって言ったのに! みんなの嘘つき!
綾子:
あらあら~もう小隊内の裏切りですか友情とは何なんでしょうか?
シンディー:
はぁ~…
フレデリカ:
裏切りものたちに…
兎萌:
鉄槌を!
緑梨:
それは後! 並ぶ!
スザンヌ:
電脳戦闘担当並びにバイオメイド保護回収担当のスザンズです!
綾子
通信管制担当並びに隊長補佐担当の綾子です
緑梨:
主計班長の緑梨です
シンディー:
主計担当のシンディ
藍愛:
同じく主計担当の藍愛
兎萌:
同じく主計担当の兎萌
フレデリカ:
同じく主計担当のフレデリカです! 優萌隊長よろしくお願いいたします!
優萌:
なんで、綾子やシンディーやフレデリカ、それにスーまで? ロンゴミリアドに志願したの?
フロリー:
そんなことより! 優萌隊長!
優萌:
全てのメイドが幸せな日々を送れる世界という夢を実現する為に
優萌と一緒に戦って下さい!
みんなの命はこの橋本優萌が預かります!
よろしくお願いします!
その20へつづく