えんぱいな日々(本編) 第五百八十一話 UNION 前編 その2
すみれ:
どこをどう見ても羊じゃない!
真理愛:
どこがよ?
くま太:
トカゲだな
シンディー:
これは…さすがに…えぇ…
フレデリカ:
ご主人様でも不得意なものがあるんですね…
小梅:
予想通り! これならすみれ様と真理愛お姉さまペアには勝てる!
綾子:
お姉さま、ご主人様達が絵心が壊滅的なのを知っていて…わざわざこのゲームを購入したんですか?
小梅:
勝つ為にはまず自軍に有利な条件を揃える!
うさ子:
戦闘より戦術。戦術より戦略。小梅成長したな!
注:
すみれ達がやっているピクショナリーは絵をかいてペアの相手に見せてお題を当てさせて進むすごろくみたいなボードゲームです。紙の代わりにスマホタブレットのメモPADとしてつかってる感じです、答えがでるとみんなの端末には全チームに絵が表示される感じ。すごろく自体より描かれた絵を観て「おーー」と愉しむのがメインのゲーム。絵が上手ければ良いわけでもなく、アイデアも大事で早くかくので。だからこそ絵が上手くても下手でも楽しめる、みんなでワイワイの楽しめるゲーム。作者が好きなゲームでもあります。
真理愛:
どこをどうみても哺乳類でさえないでしょ! 大体この先からでているモノはなによ!
すみれ:
口よ口!
くま太:
これで捕食物をとらえるのか。トカゲ系でもカメレオンなどだな。
ララ:
ええぇ‥‥お姉さまも絵心はないけど…それ以上に無い方に会えるとは…世界は広いです。
ニケ:
それで小梅・綾子ペアがゴールしましたので、すみれ様・真理愛様チームがドベ決定です。それもダントツで(苦笑)
すみれ:
もう一度よ! ご主人様命令!
真理愛:
メイド長命令も足すわよ! もう一度よみんな良いわね?!
ララ:
はぁ~それは職権乱用だと…まあ良いですけど…
優萌:
これはたしか…こうだから…こうして…うん‥
SE:
しゅぅ♪(ドアが開く)
ヴェル:
お迎えお疲れ
優萌:
!!!!!! ヴェルさん! すいません集中してて気づきませんで! お疲れさまです。
ヴェル:
うん、もうそろそろでフロリーも出て来るから。
優萌:
はい解りました。
ヴェル:
それでね…
ヴェル:
まさかと思うけど、優萌が今さらテスト勉強? たしかにテスト期間前だよね? でも優萌はこないだすみれちゃんの今年の教科書借りて勉強してたよね? ここで…。
優萌:
あっ…テスト勉強ではないです。それにこないだやってた主人様の教科のは全部もう終わりました。
ヴェル:
だったら今やっているのは?
優萌:
前の休日にご主人様とGreenWood'sに戻ったときに千穂さんがフランソア様をお屋敷の図書室で教えてた時に使っていた教科書と問題集を貸してくれまして。それを今やってます!
模範解答や解き方の説明などの記入もあるし自習でできるようにしてもらってあるで助かってます。 ちょっと難しいですけど。
ヴェル:
フランソアがお屋敷の時に習ってた(千穂お姉ちゃんの授業って白森女学園の大学講義レベル。もうそこまで到達したか)
ヴェル:
あのさ、優萌…学園行ったからって無理に勉強する必要は無いんだよ? 学園は勉強するだけの所じゃないしね? それにフロリーの迎えに来てる時、ずっとここで自習してるじゃない? ここはAURORAとか通信機器が使えないけど、漫画とか雑誌とかなら読めるし、オフラインのゲーム機とかなら使えるし。
優萌:
えっとですね…優萌の周り、みんな勉強してるじゃないですか‥だから優萌も一緒にしたいなって思って。だけど…みんなと一緒にやると取り残されるというか、これは教室でも思うですけど…
ヴェル:
取り残されるというか抜きに出てしまうのはわかるけど…孤立っていうの?
優萌:
本当は勉強とかトモダチに教えてあげれたら良いんですが全然うまくいかなくて…
ヴェル:
それは無理。ヴェルが保証する。
優萌:
だから恰好だけでも学園生として…勉強はしたいなって。ここなら自分のペースでできるし、自習ですし。
ヴェル:
ほら、みんな遊んでるじゃない? 勉強とか仕事だけがじゃなくて…
優萌:
優萌、不器用なんで…ご主人様とフロリー以外なにもありませんし。
ヴェル:
えぇ…
ヴェル:
(これはすみれちゃんより重度だフロリーも生真面目だから…早急に手を打たないと大変な事になる。)
その3へつづく