えんぱいな日々(本編) 第五百八十三話 UNION 後編 その3

 
カイルス:
この文章構造体の補記63~102まで修正をお願いします

エリアル:
先ほどの書類はまだでしょうか?

Drフィツジェラルド(以後Dr):
瑠莉さん! 櫻糀メディックのForestファイナンスグループへの編入手続きはどうってますの? このままだと株式の保護ができませんわよ急いで下さいませ。

流石すみれさんですわ、僅か三日で全ての手続き処理を終えた上にカイルスのエージェント化まですませ送り込んでくるとは…さらに補助にアリエルさんのエージェントも補助でつけてくるとは…抜かりましたわ、このままでは‥‥わたくしにも意地がありますわ!

優樹子:
瑠莉なにぼっとしてるの! AVALON機動部隊が今まで行った分のヴィクトリア女史が着せた冤罪分のエンパイアクラブ評議会への報告書! あとAVALON機動部隊の自衛行為の分、国際刑事機構へ協力行動への差し替え処理、どうなってるの? こっちへ来てないわよ? ねえ聞いてるの瑠莉! 

また意識が落ちたか、ラファエラ、瑠莉のアドレナリンをあと20増やして。

ラファエラ:
えっこれ以上は脳神経がモタナイよ、名代さん死んじゃうよ!

カイルス:
あれ? 瑠莉さん止まったちゃった? また壊れたかな? 補記修正してくれないとマスターが困るんですけど

エリエル:
また故障ですか…困りましたわね。

SE:
コトっと詩織がコーヒーカップを置く

詩織:
ラファエラさん。櫻糀瑠莉という人は自分が仕事が出来ない事ですみれさんに迷惑をかけるようなら自死を選ぶ人です。
櫻糀瑠莉の筆頭メイドで妻である櫻糀詩織としてお願いします。 

ラファエラ:
!!!

詩織:
ヤって下さいお願いします!

ラファエラ:
!!! は…はい…(号泣)

鈴音:
どうしたんだこれは?

ウリエル:
三日前から度々膨大な量の仕事がご主人様より名代様に送られてきて、処理が仕切れないのでDrや優樹子博士も補佐をしてこなしていたのですが。

鈴音:
すみれが…仕事を名代に? はぁ…

ウリエル:
小さい悪魔が送られて来てからはその悪魔まで仕事を名代様に投げるようになって…もう三日も休み無しであの状態で強制労働を…まさに地獄です。 新しいご主人様は魔王か何かですか? まったく慈悲の無いまさに地獄の苦役……魔女皇帝…魔皇です。

鈴音:
…あのすみれがか?

ウリエル:
ひぃ悪魔!

鈴音:
AURORAでの共有AR表示か? すみれか?

カイルス:
いえ鈴音隊長、わたしはマスター、花路すみれ様のサテライトユニットカイルスのエージェントになりますカイルスです。 ここから遠く晴れているマスターの代わりに色々鈴音隊長さんにもマスターの代わりにお仕事を頼んだりお手伝いをお願いしたりします。 
仕事の相談とかもカイルスにしてくれたら瞬時にマスターに伝わるので、それに重要な判断以外はカイルスでできます。重要な判断はマスターが直接します。

まあマスターが寝てるときもあるのでその時はごめんなさい待ってもらうことになります。 今後はよろしくお願いします!

鈴音:
すみれの遠隔での自動補佐のAIみたいなものか、便利だな。 よろしくな。

カイルス:
さっそくなんですが、AVALON機動部隊の独立性と国際法的下の管理を実現する為にすみれ様の部隊であるエンパイアクラブミリタリア特殊作戦群元帥府直轄特務特別機動部隊ロンゴミリアドの隷下に編入したいそうです。

鈴音:
私の部隊を合法化するためにすみれの部隊に編入するということか? 指揮系統と身分は?

カイルス:
身分としてはロンゴミリアドの分遣隊ということになり指揮系統としては、上はすみれ様、その上は前総帥の親友でもある栗田源三元帥のみなので、すみれ様と栗田元帥のオジサンがゆるせばほぼ自由ってことです! 名称としてはロンゴミリアド・AVALON分遣隊とするだそうです。

しかしこの提案を拒否する場合は、現在の鈴音様の機動部隊は解体となります。 

鈴音:
解体…拒否権はないのか…

カイルス:
マスターの提案の編入を承諾する場合はこの書類を早やければ早いだけ良いのですが遅くても2日後までに書いて提出をお願いします。

鈴音:
隊員全員分の詳細な個人評価‥えっ装備種類と評価? 装備は弾の数まで…ちょっとまって…この量を二日でか?

カイルス:
鈴音隊長。 許可が通ると名前はロンゴミリアド、AVALON分遣隊と決まっております。

各隊員の報酬とか権限とか色々詳しい事はその文章を読んで下さい!

鈴音:
そこまでもう用意されているのか…すみれ…アイツ…

カイルス:
でわよろしくお願いしまーす!(にっこり♪)

ウリエル:
だから言ったんです。 鈴音の後輩で弟子なんですよね? どんな育て方したらこんな魔皇になるんですか?

鈴音:
………


その4 へつづく