えんぱいな日々(本編) 第五百八十ニ話 UNION 中編 その9
優萌:
食後のお飲み物になります。
加奈:
二人はすみれちゃんの専属メイドさん? うわ~めっちゃ可愛い! アニキは見なくていいから。
優萌:
ご…ごゆっくりおくつろぎ下さいませ。
フレデリカ:
し…しつれい…いたします。
加奈:
はぁいっ! ヤバイ可愛すぎて、過呼吸になってきたぁ!
優萌・フレデリカ:
ひぃ!
萌香:
アンタさ…グループ総裁の奥方になったんだから、もうちょっと、こうお淑やかに…
加奈:
無理無理ぃ! 出来ないものは出来ない!
優萌:
あの控えにおりますので、何かありましたらお呼び下さい。
祥子:
うん。
真理愛:
二人ともご苦労さま♪
すみれ:
ご苦労様…
萌香:
さすがに直接一回はフランスに行ってこないとならないと思うのよ。
最低限の人員で、かつ短期間でなら問題ないでしょ?
加奈:
あと、企業の経営についてはこのアニキが面倒みます。すみれちゃんにこれだけ大きくなった同盟軍とビジネス両方というのは厳しいと思うんだ。 あくまで今回の同盟と旧評議会側とのゴダゴダがすむまでという制限でね。あくまですみれちゃんと真理愛の会社だからね!
あと人材としては他の事はともかく経営についてだけは、鹿苑寺信久お兄ちゃん、西園寺剛史お兄ちゃんよりうちのアイキが上だよ。 それに同じWoodsグループ内だから乗っ取りなどの心配もないし。
すみれ:
それはとてもありがたいお話なんですが…良いんですか?
真理愛:
Wood'sグループの中でも最大の山科グループの総裁自ら。
祥子:
加奈が言ってるんだから、誠二アニキさんには拒否権ないし。
真理愛:
前にも思ったんですが、とても気になっているですのこの際お聞きしますが。お二人はご夫婦ですよね? でもなんで旦那様のことを「アニキ」ってお呼びになるのか? 子供のころからご一緒に暮らしてたとか? マリと剛史お兄ちゃんみたいな?
加奈:
真理愛ちゃん、すみれちゃん、聞いて驚くが良い! 加奈とこのアニキは実の兄妹なのだ! しかし! 国籍は超特殊な手段が効く場所に移し! ちゃんとした結婚をした夫婦です
すみれ:
実の?
真理愛:
兄妹?で結婚ですか!
萌香:
本当に滅茶苦茶大変だったのよ。
祥子:
もううちの関係者全部巻き込んで山科グループの経営権までかけての大騒動。 だけど結局誠二アニキさんにかわる経営人材などいないし。最終的には認めざる得ない状態にまで追い込んだ! この案を最初に立案したのは鈴佳よ。
すみれ:
すごい…まさに愛と友情の力ですね
真理愛:
あと権力…脅迫…だけど家族内だから…でも法律そのものを曲げてるいるような気が…でも国を変えてるから合法だし…えぇえぇ…
加奈:
よって、加奈たちは、協力してくれた同じクラスの親友の萌香や鈴佳やトリカブトや祥子や悠里や…数々の人たちからの頼みは断れないのです!
萌香:
まあよって信用と信頼はしてもらって構わない相手ってこと。
すみれ:
正直に言います‥‥すみれ限界でした。 でもどうして良いか解らなくて…すみれも何も言わないのに…全部考えてくれて…
祥子:
クラブをどんな事があっても護るのがメイド秘書の役目。 うちのクラブはすみれご主人様に倒れられると全部終わりだから。
真理愛:
すみれ、ここは甘えるべき所だよ?
すみれ・真理愛:
よろしくお願いします。
すみれ:
あのこういうのは報酬はどうしたら?
加奈:
こんな可愛い子達から頭下げられるだけって、そうするとすみれちゃん達が絶対に後ろめたくなるから。 そうだ! 株式発行をして増資分としてそれをうちが買い取って。 花路製薬と上原マテリアルの株価があがったら配当で儲けがでるわけで、今回の整備で資金もいるし。 ちょうどよくない? 企業出世払い? あくまでビジネス!
祥子:
増資で市場に出さないならインサイダーにはならないか、グループ内の企業への投資だし。加奈そういう所はさすがよね。
加奈:
伊達に名家山科家の令嬢として育ってませんから! ドヤ!
祥子:
あっお嬢さまだったわね完全に忘れてたわ
加奈:
失礼な!
すみれ:
それでお願いします! 株式増資の幅はお任せします。 必ずこの世界のゴタゴタを終わらせこの混乱した社会が復興と高度な発展ができるような時勢になれば、花路製薬や上原マテリアルが企業としてより必要とされ価値も上がります。
真理愛:
それが当面のマリとすみれの経営者としての仕事になるということですね。
祥子:
すみれ様、真理愛様、がんばってね!
すみれ・真理愛:
はい!
その10へつづく