えんぱいな日々(本編) 第五百八十三話 UNION 後編 その1

 
穏空:
その肉は何ですか?

エステル:
鹿肉ですわよ

未来:
鹿!

ニケ:
美味しいよ食べる?

穏空・未来:
頂きます!

フランソア:
エステル、メイド服着て何してるの…

カチューシャ:
大量に高級肉や野菜とこのメイド服を持参して起こしになって…新人を激励する為に自ら焼いて振る舞いたいと。一応、肉類は衛生的には食用で問題ないと…。チェックもしましたしBBQであくまで身内のみなので調理師免許もいりませんし

フランソア:
そういう問題じゃないから! フランソアも全然人の事言えないけど…評議会議長になったんだから…少しは考えようよ‥‥瑠奈も何で止めないの?

瑠奈:
いや‥エステル議長はそこの萌香先輩と同じく部隊の元上官でして瑠奈には…萌香先輩、フランソアオーナーどうかお願いします。 さすがにBBQで火傷とかしてうちのクラブが責任問題とか

萌香:
まあエステルだし火傷くらいすぐ治るしやりたいようにやらしてあげれば、まあ新人達はまさか評議会議長だとは気づかない…一名以外は…

優萌:
なんでエステル様が未来と穏空にお肉焼いて給仕してるの…

フロリー:
知ってる人? あの方って新しく今回移籍したシェフメイドさん? まだ全員覚えてなくて丁寧なモノ言いの優しそうなメイドさん。 肉とかソーセージとかも違いを丁寧に説明してくれて、ニケさんとも仲良くて息ぴったりで料理してるし。 これも焼いてくれた。とてもスパイスが独特で美味しいラム肉のソーセージなんだって。

「優萌小隊頑張ってくださいませ応援してますわ!」とこのソーセージ渡されながら応援された。

優萌:(小声)
あの方はエステル・ヌヴェール・エンパイアクラブオーナー評議会議長その人。

フロリー:
‥‥‥‥えっ?

優萌:(小声)
優萌が保護された作戦や、あと白山市の例の作戦で実際に会ってるから間違いない。
というか間違いようが無い。

フロリー:(小声)
なんで現評議会議長がメイド服着てフロリー達にBBQでお肉とか焼いて給仕してるの?

優萌:(小声)
知らないよ…でも戦場でもフランソア総裁やすみれ隊長、梨音オーナーと一緒に部隊の最先方で戦っていたから…今回もフランソア総裁も来てくださってるし…梨音オーナーも来てるしその意味では皆様規定外の方だから

フロリー(小声)
にしても…議長がメイド服着て新小隊の新人メイドに自ら焼いて給仕とは…

優萌:(小声)
みんなには内緒でさすがに…お忍びだと思うし、知ったら目回すと思うから

フロリー:(小声)
解った…

優萌:(小声)
優萌はそっと挨拶だけはしてくるから。 

フロリー:(小声)
お願い

エステル:
そろそろですわね。

ニケ:
エステル様、何がですか?

エステル:
すぐに解りますわよ。

郁恵:
小梅もさ随分と綺麗になったよね。髪とか以前は洒落っけ無かったのに今は可愛らしく手入れして

小梅:
いや綾子がしてくれるので…

郁恵:
なるほど♪

愛里栖:
しかし綾子可愛いよね~。これならすみれと真理愛が捨てられるのも納得だわ。

綾子:
ひぃ~!

小梅:
捨ててませんから!

真理愛:
捨てられて無いから!

郁恵:
だってすみれと真理愛が最近、小梅が構ってくれないの…寂しい‥ってうるさくてさ

すみれ:
ひぃぃいぃ!

SE:
ひゅ~ん! ばばぱぱん! どーん!どーん!

みんな:
おぉ~!

綾子:
なんですかあれ? 綺麗…そしてどーんどーんって身体に響く…でも心地いい

小梅:
綾子、あれが花火だよ。 お空に咲く火の花。 夏には花火大会があるんだけど…こんな時期になんで?

綾子:
花火…綺麗…

真理愛:
誰かの優萌小隊へのプレゼントじゃないかな♪

郁恵:(小声)
そうだよね疑似記憶の中だって花火はないか

愛里栖:(小声)
本当の体験、本当の初めて、まだ沢山あるはず。すみれ、ご主人様としてあの子達にがんばって体験させてあげてね。

すみれ:(小声)
うん。すみれ達は戦う為に生きてるじゃない。 幸せになる為に生きてるんだって事を実感させる為にがんばる。


その2 へつづく