えんぱいあな日々(本編) 第五百八十五話 INVOKE その7

 
Drフィッツジェラルド:(以後Dr)
新しきウーラノス神官よ主の御前へ

カイルス:
マスターやハーデス先生達以外に偉い方々がいっぱいる…

エリアル:
元老議会の高位電脳女神の皆さまが半分くらいそろってらっしゃいます。

カイルス:
新人神官の任官式の風景じゃないよ…私震えて来た…

エリアル:
私なんか控室に入った時から震えてがとまってませんから。

ウリエル:
二人ともがんばりましたね‥立派ですよ

桃子:
やはりいつでも生徒が講義を終えて新しい場所に行く嬉しいですね先生。

優樹子:
そうね。それが自分達の所に来るだから何倍も嬉しいわよね、ねえ哲也

哲也:
お前ら、せっかく安らかに死んだとおもったら意識ごとココに囚われて仕方が無くその状況を受入れこの悠久なる時間を知識の探求に使おうとおもったら、大挙して押し寄せて来やがって。 これじゃ生きてるとより騒がしいじゃないか、さっさと地上に出ていけ。 

まああの二人を教える事ができたのは感謝しているが。とても真面目な良い、可愛い生徒だし。

桃子:
地上もどったらさっそく哲也先生用の素体用意しますので。

哲也:
ちょっとまて桃子

桃子:
先生一人で先に楽になろうなんて許しませんよ? あの子達、地上へ行くですから、アフターケアもいりますよね?

ウリエル:
わたしすみれちゃんのクラブのメイド長になったんで、すみれご主人様ともどもよろしくお願いします。元ご主人様。

優樹子:
わたしの可愛い愛弟子の梨音ちゃんならこういうだろうね。「使えるものは幽霊だろうが、死者だろうが、冥王だろうが使え」と。
さあこちらの煉獄までの残り少ないこの牢獄での休暇満喫してね、ア・ナ・タ♪

哲也:
この電脳邪神どもめ!

すみれ:
侍女エリアル、侍女カイルスよ。 先ほどペルセポネー殿とハーデス殿のお二方より、そなたの神官教導の終了と神官試験合格の報を受けた。 二人ともよく頑張った。

アリエル:
とても良い成績であったと先生達が誉めておりあしたわ。

カイリス:
マスター、アリエルさん、労いの、ことば、ありがとうございます。先生達や先輩の女神様達が親切にご指導して…いただいたので。 えっと…これからもがんばります。

エリアル:
姉さんありがとうございます。

くま太:
さっそくなのだが任務の話なのだがな。

くま太:
講義で先生方より聞き及んでおるだろうが、現在地上の物質世界は一部スプロールのコアの制御より離脱した電脳神と野心を抱く人間達が結託し、スプロールコアの管理から外れたバイオメイドを多数生み出したことで混乱している。 この混乱により、人間はもとより我らの同胞の多くも傷つき倒れ苦しんでおる。当然ウーラノス宮を含むオリュンポス、星界はもとより多数のGRIDが協力し事に対処しているが状況は混迷を深めている。 この混乱を鎮静化させるためには我らだけの力では足りぬのだ。地上の多くの人間達とも力を合わせ、電脳意識体っだけでなく物理意識体を含めた全体で対応せねばならないと、昨日のスプロール連合総会でも意見は一致している。

すみれ:
といっても一筋縄ではいかないと思う。 まずは地上の人の中にバイオメイドの一部としてまじり人を知り生活を知り、同じヒトになりその経験を活かし合意点を見出していく必要があると考えて、わらわ達は地上に大使館をおきこちらに理解がある地上の有力者と協力しながら今、事にあたっている。 その場所をスプロール大使館と呼び、高位女神大使としてデーメテール様筆頭にガイア殿、ペルセポネー殿、ヘルメス殿や二人も良く知っているニケやテミス、レスフィーナ等がこのオリュンポスより赴任している

とても困難な任務だけど二人にはそのオリュンポス大使館のウーラノス執務官としてついてもらいたいだけど

エリアル:
私達がヒトとして地上へですか?

カイルス:
そんな重要な任務を…新人神官の私達で可能なのでしょうか?

レスフィーナ:
私が大使館の総務担当‥事務方ですねをしてます。私がこれからのお二人の相談役になります。

すみれ:
それにここにいる電脳神達は全て普段は地上で物理のヒトとして先ほどいった混乱の対応に直接あたっている方々なの。一緒に戦ってくれるかな?

エリアル:
姉さまも含めて普段は地上でこんな偉い方々が…

カイルス:
はい微力ながら私が足しになれば。

エリアル:
具体的にはどうしたら?

レスフィーナ:
地上に降りたらお二人にはメイドになる為にメイド学校へ行ってもらいます。
色々な理由があるけど地上でのメイドとはなにかは習ったわよね? 

カイルス:
はい…勉強させていただいたので理解はしてますが…今まで勉強して試験して合格してやっと神官になれたらまた学校ですか

レスフィーナ:
まあ三週間くらいの短期だけどね。 今度は二人だけじゃないから友人もできるだろうし、二人とも私と同じでレスポスの巫女だから…同性の恋人もできるかもしれないわよ?

エリアル:
トモダチ…

カイルス:
恋人…

カイルス:
精一杯がんばらせていただきます!

エリアル:
私もマスターや姉さんをお手伝いできるようにがんばってみます。

すみれ:
カイルス、エリアル、二人とも頼んだよ。解らない事はこのレスフィーナに聞いて。
レスフィーナ頼みます。

レスフィーナ:
わかりました。

すみれ:
ではメイド学校を卒業し地上で会える事を楽しみにしている。今日はこの後はみんなと美味しい料理食べてゆっくりして寝て。出発は明日の朝。

カイルス・エリアル:
はいマスター。


その8 へつづく