えんぱいあな日々(本編) 第五百八十六話 ignited 前編 その18
優奈:
ここが本当に私の部屋で良いのですか?
祥子:
そうよ
フレデリカ:
実はこの部屋は前はフレデリカの部屋だったの、家具は私のお古でゴメン。。
優奈:
こんな所住んだ事ないです
祥子:
すみれちゃんと夜は使うでしょ♪ だからベッドは大型に交換したけどね
優萌:
可愛い家具沢山入れたかったのに…
フロリー
あの部屋にあのソファー選んで置くようなセンスが無い優萌には絶対に今後は家具は選ばせません!
フレデリカ:
ここが落ち着くんです。動きたくなくなるんです
優萌:
たしかに落ち着きます魔力を感じる
フロリー:
たまり場決定だね
優奈:
勉強机嬉しいです。 そういえば学園って本当に行けるんですか?
祥子:
そうよ明日来る子達も含めて秋から通う事になるわ。 優奈くんなら知識的に勉強する事はないかもだけど仲間とかと学園生活して色々な体験をする事が大事だからね。
優萌:
あっ…そうか…そうだよね、編入試験を誤魔化さなければたぶんクラスはA組になるから優萌達と一緒だから
優奈:
誤魔化す?
優萌:
優奈にタルタロスGRIDのバイオメイドの意識構造体管理業務を行えるように勉強をご主人様達が教えたんだよね? 具体的に誰が優萌達の社会の基準で「どのレベル」で教えたの?
フロリー:
まず、人文科学は優樹子ママ、櫻糀優樹子博士が教えて、大学卒業レべル。必要によって一部はその上。
フレデリカ:
人文科学ってなに?
優萌:
政治・経済・社会・歴史・文芸・言語など人類の文化全般に関する学問の総称。 フレデリカにわかるようにいうと、現代社会、世界史かっこ(日本史)を含む各国の歴史、音楽学科、美術学科、日本国語、最低限として英語、フランス語、ドイツ語、ラテン語くらいはマスターレベルでほか大体の基本的な言語体系とか…
フレデリカ:
言語体系ってなに?…まあようは文系全般?
優萌:
そういう理解で良い。
優萌:
それで問題の科学系は?
フロリー:
まず最低限、人工生命科学と高次元情報科学を理解し習得させる必要があったので、桃子先生がそれを理解させるために、高等数学や物理・化学・生物・などの生命科学、あと哲学、精神分析学、心理学など各種「基礎科学」を叩き込んでました。
途中、テミスさんとニケさんが来たんですか興味本位で一緒に講義を少し聞いたとたんに言葉通りの意味で血を吐いてのた打ち回って一時的発狂状態に…
フレデリカ:
基礎で…血を吐いてのた打ち回ってSANチェック失敗して一時的発狂デスカ…
フロリー:
人工生命科学は哲也博士、桃子博士が…研究者レベルを叩き込んでました。
そして問題の高次元情報科学についてはご主人様と梨音さんと梨々衣さんが優奈に「カラダ」に叩き込んで教えてました。
フレデリカ:
カラダに教えるってどうやって?
フロリー:
教える時に「痛みと恐怖の中で覚えろ」とそれが「ネットワークウィーザード覚え方」だと…三秒以内で答えられないと全力全壊の魔法弾でカラダごと粉々なるようなレベル砲撃が三方から同時飽和砲撃で優奈を着弾して吹き飛ぶみたいな…しかし痛みだけなので意識が霧散することはなく痛みと威力だけが襲うみたいな感じです。
フレデリカ:
あぁ…
優奈:
まさに電子の魔神のすみれお姉ちゃんと暗黒の破壊神梨音さん、そして恐怖の大王梨々衣さんによるスパルタ教育でした
優萌:
それスパルタ教育の語源になったレオニダス王に悪いと思う。レオニダス王がやったことはそこまで非人道的ではないから。
フロリー:
まあよって習得はできて免許皆伝になったと。
優萌:
苦労したね。まあよって勉強は覚えることはないけど学園生活は楽しもう。
優奈:
はい‥‥
瑠莉:
エステル議長や栗田閣下の心配も理解はできるので私としても手を打ってみた。このクラブの敷地の隣の区域を購入したのでそこに日本での櫻糀の屋敷を作りそことここを繋いで、そこにコンチクショウラじゃなかった、櫻糀哲也博士と母さんの棲家することで、何かあった場合でも優奈を管理できるのではないか?
エステル:
櫻糀博士ご夫妻がご一緒にお住みになるなら安心ですわね
詩織:
研究所とポムグラネイトに通うにも近いですし、それならウリエルさんが面倒みれば安心できますし
すみれ:
ちょっと瑠莉閣下! 詩織さん、エステル議長 何言ってるんですか?
源三:
他のことはともかく、バイオメイドやアルティメイドの事については源三は信頼できるし、優樹子も一緒なら任せても問題ないな。
ウリエル:
もちろん面倒は見せてもらいますわ元ご主人様と優樹子奥様
優樹子:
プライベートビーチがついているのよ、ここのビーチは入り江だけど、コチラのは少し開けた砂浜だかから、今度の花火大会も特等席でみれるわよ。
哲也:
せっかくあの瑠莉が親へのプレゼントとして買ってくれたものだ断るのもな。
すみれ:
なんで元ご主人様と優樹子ママさんのような超弩級危険物をうちのクラブで引き取らないといけないですか!Forestかイギリスの櫻糀のお屋敷かキャッスルオブグッドホープの元帥閣下のオジさんのお屋敷で引き取って下さいよ!
もしかしてとなりの工事してるのって
真理愛:
諦めなさいよ隣の工事ってもう10日前からやってるのよ? 全部決定事項で実行済って事でしょ。
すみれ:
ああぁぁ‥‥
美優:
それですみれ、私と里緒菜の用事なんだがグループ会社整理の為のAVALONグループ傘下の製薬製造関連とその材料になる希少鉱物の関連の企業を花路製薬と上原マテリアルの傘下へ移譲したから、処理や話し合いは山科総裁とすでについているから心配しないで
すみれ:
あぁぁ‥‥それってそちらのグループ全体の‥‥
美優:
約三分の一だな。なんせ薬品製造関係装置関係と素材関連企業だからな
里緒奈:
管理する企業は減らすべきです
真理愛:
誠二お兄ちゃんもグルか
哲也:
妻が気にいってなここ
源三:
たしかに良いところだなそちらの隣購入して別荘にして引退後の住居にするか。
優樹子:
まあそれは良い考えだと思いますわ春海さんも喜ぶかと
すみれ:
あぁぁ‥‥くま太…なに無言で肩たたいてるの
エステル:
次はわたくしの用事をすませますわ♪
エステル:
今、美優さんと里緒菜さんからお聞きした通りの櫻糀グループからの資産移譲によりエンパイアクラブオーナー連合内の資産順位が上がり、すみれオーナーは評議会議員の資格の条件を満たしました。よって評議会議長としてすみれオーナーに評議会議への参加を打診いたします。
先ほどの橋本優奈さんの件も評議会員が議会の責任として保護し管理下に置いているなら問題はございません。
まさか評議会議員の申し出、お断りしませんわよね?
すみれ:
折角ひとがそれがあるから殆ど資産を事前に移譲したのに……くぅ‥‥くぅ…………くぅ‥‥はい…お受けしますエステル評議会議長…。
真理愛:
ケース付きでスカート隠しに持ってたと…ほう。
まあすみれ一人じゃこのメンバー相手に勝てるわけないよね
すみれ:
くぅ‥‥負けた…完全に負けた…あぁ…
エステル:
すみれさん、とても似合っておりますわよ♪
すみれ:
ありがとう…ございます…
フランソア:
あのお義母さん、これお返しします。
優樹子:
結婚指輪?
フランソア:
この結婚指輪はイタリアでご主人様…いや元ご主人様の瑠莉さんと初めてデートした時に、フランソアが貰ったものなんだけど、これは優樹子さんの棺には入っていたもの。 ご主人様のお母様の唯一の形見だって、それをフランソアは預かってたんです。
里緒奈:
えっ…
フランソア:
だから、お返しします。
哲也:
フランソアちゃんそれは返す相手を間違えてるぞ、これはオレのだ。
フランソア:
あっそうですね、はいどうぞ!
哲也:
ほい。
優樹子:
ちょっとアナタ!あぁ…
源三:
おい誓いの接吻とかするよ? 二度目は観たくないからな。
哲也:
するか
フランソア:
今度は外さないで下さいね、代わりにフランソアは紅葉の指輪をします。だから預かれませんから。
優樹子:
はい…外しません。
織:
久々にあのようなお義母様の幸せそうな笑顔みました。
瑠莉:
本当に回りに迷惑かける夫婦だやってられん。
紅葉:
瑠莉さんもですフランソアのしていた指輪が優樹子さんの指輪なんてフランソアに聞くまで知りませんでしたわ。
あぶなく英国の教会の床を引っぺがす所でしたのよ。 どおりでフランソアの指輪のサイズが昔からあってなかったわけですわね。
瑠莉:
しかたないでしょ。 あの時は急遽、エンパイアクラブオーナー評議会に招集されたので。なにかフランソアにわたしと一緒にいつもいられるように結婚式の前にあげたかったんだが、手元には母の結婚指輪しか無かったのよ。それをわたしたのさ
解説:以下の話で瑠莉がフランソアに渡している指輪とエピソード。
その19 へつづく