えんぱいあな日々(本編) 第五百八十八話 Paradise Lost 前編 その18
すみれ:
終点聖域デルポイ、アポローン神殿で御座います。
本日はウーラノス観光をご利用いただきありがとうございました。
またの御利用をお待ちしております。
クロートー・梨音:
ありがとうございます♪
ポチ:
くわっ♪
ポチ:
くわ!
クロートー:
お散歩とご飯食べてくるのね。旅人さんとか食べちゃダメだよ
ポチ:
くわ!
梨音:
旅人…やっぱり襲うのか。 あのすみれ先輩。質問があるんですが
すみれ:
なんだね梨音くん
梨音:
たしかに景色は綺麗なんですが…
梨音:
一応、ここ「聖域」ですよね? 何故、休憩所と自販機があるんですかってさそっく買って飲んでるし!
すみれ:
必要でしょ? やっぱりこれが無いとね~!
梨音:
あのギリシャ・ローマ神話というGRIDの基本デザインはどこへ?
すみれ:
梨音ちゃんだって中華まん再現して持ち込んでるじゃない。
梨音:
そうですが…これはちょっと…
すみれ:
一応聖域だから一般市民とかが入れないから。隔離地域だから大丈夫だって。
梨音:
たしかに一般市民はこれないですけど‥‥。
えぇ~そういう意味で聖域を利用するのは…先輩フリーダムだ…
梨音:
アポローンの神託所…
クロト:
これがエーゲGRID群のコアの一つ。 Ὑπερίων(ヒュペリーオーン)(注2)
ニケ:
すごいです!やっぱり時代はプロメーテウス様ですね~。 ステキです!カッコイイです!
良二:
……(苦笑)
注:プロメーテウス
プロメーテウスは、ギリシア神話に登場する男神で、ティーターンの一柱である。日本語だと「プロメテウス」と長音を省略して記する場合が多い。
「粘土を使って人間(男)を創造」したとも言われる。
ギリシア神話のティタン神族の1人。アトラスやエピメテウスの兄弟にあたる。ティタン神族とオリンポス神族が覇権を争ったとき、プロメテウスは世界の支配権がゼウスに帰することを予見して彼に味方した。
そのため敗れたティタンたちが大地の奥底タルタロスに投げ込まれても、彼だけは「神々や人間たちと自由に往来する」ことを許された。
しかし、やがて悲惨な状態にある人間に深く同情するようになったプロメテウスは、人間に対して容赦のないゼウスと対立するようになる。
ゼウスの反対を押し切り、プロメテウスが天上の火を盗み出して人間に与えた。
当時の人間は火をもたず、したがって夜は暗闇のなかで野獣を恐れ、火を用いて食物を料理することも知らなかったので、彼は大茴香の茎の中に天上の火を隠して地上へもたらしたという。
さらにプロメテウスは、人間が生きていくために必要な知恵と技術を教え、まさしく人類の文化の恩人であった。が、ゼウスはプロメテウスと人間に対して仕返しをする。
人間の最初の女パンドラをつくってエピメテウスのもとへ連れてゆき、人間にあらゆる災いをもたらすとともに、プロメテウスを遠いコーカサスの岩山に鎖でつないで大鷲に彼の肝臓を食わせ、夜の間にふたたび肝臓が元どおりに回復するという絶えることのない苦痛を与えた。
長い年月ののち、旅の途中のヘラクレスが大鷲を射落としてプロメテウスを救い出し、やがてゼウスとプロメテウスは和解する。
注2:ヒュペリーオーン
ヒュペリーオーンは、ギリシア神話に登場する神である。その名は「高みを行く者」の意味。ティーターン神の1人で、太陽神・光明神と考えられる。
シケリアのディオドーロスによると、ヒュペリーオーンは初めて天体の運行と季節の変化の関係を人々に教えたとされる
なおホメーロスの『オデュッセイア』では、ヒュペリーオーンという名は太陽神ヘーリオスの呼称としても用いられ、このためヒュペリーオーンとは元来ヘーリオスの別名にすぎなかったのではないかとも考えられている
ニケ:
それに比べてアポロン(注)お兄ちゃんは…
凛空:
使えないにもほどがあるぅ~!
良二:
剛史お兄さん、あのですねシステムは芸術じゃないですから気の向くまま書いたらダメなんです。芸術的な素晴らしいシステムはありますけど…これはただのスパゲティーで「クズ」です。なんですかこれは…すみれがブチ切れて触るの厳禁にする理由が解ります。
ニケ:
ダメだこのお兄ちゃん!
クロートー:
ご自分の神殿でここまでボロクソに言われる主神様も…(苦笑)
注:アポローン
アポローンは、ギリシア神話に登場する男神。オリュンポス十二神の一柱であり、ゼウスの息子である。
詩歌や音楽などの芸能・芸術の神として名高いが、羊飼いの守護神にして光明の神でもあり、イーリアスにおいてはギリシア兵を次々と倒した「遠矢の神」であり、疫病の矢を放ち「男を頓死させる神」であるとともに「病を払う治療神」でもあり、神託を授ける「予言の神」としての側面も持つなど、付与された性格は多岐に亘る。
もとは小アジアに起源をもつ神格で、本来は繁茂する植物の精霊神から転じて牧畜を司る神となったという説や、北方の遊牧民に起源を求める説など、アポローンの出自については諸説あり、複数の神格の習合を経て成立したものとも考えられている。
古典期のギリシアにおいては「理想の青年像」と考えられ、また、ヘーリオス(太陽神)と同一視されるようにもなった。
推定される原音に近づけてその名をカナ転写すればアポルローンあるいはアポッローンとなるが、日本語のカタカナ表記ではアポローン、または長母音を省略してアポロンとするのが通例である。
すみれ:
プロメーテウス殿、いや良二もとご主人様! すみれ来てくれるって信じてました! すみれとっても嬉しいです! なんせこのお兄ちゃんがトンデモなく使えなくて困ってたんです!
良二:
来て後悔してるんだが、なんだこのシステムは組み直した方が速くないか? あとすみれが来たんなら帰っていいか?
ニケ:
逃がしませんよ良二さん。乙女宮の美人女官を多数はべらしての乱交騒ぎ、ちゃんと映像撮ってありますので、地上にもどったら久美さん達に渡していいですか?
凛空:
確実に久美ちゃんに椅子でフルボッコにされるね。あと麗奈と鈴奈ちゃんと絵美香お姉さん…どうなっちゃうだろうね
梨音:
筒持たせ(美人局)ではなく、ばっちり複数美女との姦通か。詐欺ではないのでエンパイアクラブ的には報酬となると。戦での勝つ為なら手段は択ばない。これが勝利の女神!
こちらに来た瞬間に罠に掛けたか…
報酬はカラダで払ってもらう。ってやつですね良二お兄ちゃん。
良二:
いつから乙女宮はエンパイアクラブになったんだ…料金分は身を粉にして働かしていただきます。
クロートー:
黒い…黒すぎます…
すみれ:
ということで良二元ご主人様お願いしまーす♪
良二:
すみれ、ボクでできる事は手伝うからいったん状況を教えてくれ。
すみれ:
お兄ちゃんわかった。今最新の状況もいれて整理してお伝えしますので下のベンチいきましょう。
その19 へつづく