えんぱいあな日々(本編) 第五百八十八話 Paradise Lost 前編 その5

 
愛理:
お帰りなさいませメイド長、お車の方を駐車場に回しますので代わります

凛空:
愛理ちゃんお願いする

希美:
うわっ可愛いすぎる!

星美:
ひぃぎぃっ!

凛空:
ほら星美ガンバレ!

星美:
はぁいっ! あの…橋本…星美です。 こ…これから…よろしく…お願いいたします…

穏海:
ようこそEmpireClub GreenWood's へ。昨日は申し訳ありませんでした。 改めて弊クラブは星美さんを歓迎いたしますわ。副メイド長の穏海です。
この星美さんの可愛さに我を失っているのがうちのメイド秘書の千穂さん、そしてその隣で悪い顔してるのが副メイド秘書の希美ちゃんよ

千穂:
こんな可愛い子がうちのクラブに、すみれさんのクラブへの出向での籍だけではなく、お兄ちゃんさんの補佐メイドとして…

希美:
穏海さん悪い顔とは何ですか! 千穂さんわかります。うちのクラブに正式に加入したのはあの小梅が最後ですから。その小梅も今やすみれの所の副メイド長だし。 久々にのうちへの正式なメイドです!

星美:
あのお兄ちゃんから聞いてはいたのですが…大変だったのですね。星美できる事は少ないかもですけど、できるだけ精一杯がんばります。

穏海:
ありがとう期待しておりますわ。 お兄様がまってるから執務室へ行きましょう。

星美:
はい!

愛理:
あの子が…アドバンスドアーマードバイオメイド? まろんや優萌と同じ…

凛空:
そう。でも愛理ちゃんあくまで本人が希望しないかぎりはすみれの部隊には行かせないでね?

愛理:
はい。当然です。

凛空:
でも、お兄ちゃんとか凛空達の為の護衛や本人の護身術などは必要だろうから、「そういう訓練」は愛理ちゃんに任せる。 その時に、すみれの所に行きたいといったら。行かせてあげて

愛理:
はい…。どうなんでしょうか‥‥また戦場にもどるって…余り許したくはありません。

凛空:
愛理ちゃん。それは周り人が決める事ではない。メイドならメイドの本人の意思が尊重されるべき。
お兄ちゃんの為に彼女が戦うと決めたら、それを許すべき。 彼女の運命は彼女のモノ、彼女の命もね。

愛理:
はっ! 御申し訳ありませんでしたメイド長。 その通りです。
クルマ入れてきます!

凛空:
お願い。

エステル:
わたくしはマリアンに捨てらるんですわ(号泣)

千秋:
本日栗田フォールディングス本社で会合のご予定ありましたのでお迎えに参りましたらこのような状態でして、一般職員がいる本社にお連れするわけにも行かず…楓CEOに相談した上で議長の方が直接火急的速やかに直接対処しなければいけない事が発生したという事にしてこちらへ。

フランソア:
だからってなんでうちに連れて来るの?

永遠:
すみれちゃんのクラブ、今日は新規のメイドが複数加入する日だから。そっちへ回すわけにもね

里緒奈:
すみれちゃん所にいつも世話かけてるですか…

水菜:
イリーシャが言ってたフランスメイド学校の今期の後輩が来るんだよね

里穂:
しかしエステル議長、マリアンは議長の事を捨てるような事はないと思いますけど?

エステル:
そうでございしょうか…マリアンは今は綾愛と昨日からはずっと一緒で…このままでは

里穂:
まあマリアンはこのお姉さまと一緒ですから、来るモノ拒まずだろうし…「優しい」ですからね。

水菜:
はぁ…水穂、予定通りカリブルヌスに行って良かったです。うちに来るとか言ったらどうしようかと水菜は思ってました。

里緒奈:
ぐぎぃっ! 水穂…何の事かな?

里穂:
メイド学校に居る間、アレだけ私が張り付いていて、どうやったら手を出せるのか

水菜:
綾先輩から聞いた時には耳を疑いました。

里緒奈:
あのですね、想い出としてで一回でいいからと…言われて…

永遠:
ほう、水穂に手を出したと…

里緒奈:
いや‥その…はい…

里穂:
そういうものと同じだと思うのでエステル議長から別れなければ、もしくは…こういうのを容認できるなら大丈夫だと思いますけど。

水菜:
まあ自分ダケのオンナとかにはなりませんからね…ふっ…

里緒奈:
ひぃぃ‥‥

SE:
ガチャ!

小桃:
ノック無しで失礼いたします!

マリアンヌ:
ご主人さま! だからあれほど疲れているんじゃないですか? って言いましたよね?
わたし! ここに来る間、物凄い心配だったのですから!  

綾愛:
マリアン怒る前に!エステル様、本当に大丈夫ですか?

エステル:
マリアン、綾愛、貴女達今日はすみれさんのクラブで‥

マリアンヌ:
そんなのはキャンセルです! もう!

小桃:
目の周りが涙で腫れてる、どんだけ辛くて泣いたんですか?

マリアンヌ:
綾愛、タオルを濡らしてきて

綾愛:
はい奥様、只今! 里緒菜先生!

里緒奈:
綾愛ついてきて案内するわ

綾愛:
お願いいたします!

萌香:
紅葉さんお手数おかけしました。

紅葉:
あそこは一般のAURORA使えませんから内線電話に直接かけましたわ。
手続きなどは終ってたらしくすぐにお越しなれて良かったですわ。

フランソア:
あんな奥様が居て何が不安なんだろう。マリアンの決心は揺るがないよ
まあたしかに里緒菜や瑠莉さんと同じで独占はできないけどね。

紅葉:
そうですわね。


その6 へつづく