えんぱいあな日々(本編) 第五百九十話 Paradise Lost 後編 その6


フロリー:
話し合いの結論から申し上げます。

星美:
星美は…橋本星美のままで…行きます。

優萌:
橋本優萌も同じくです。過去は過去。

星美:
今は今です‥‥。

フロリー:
まず星美どうぞ。

星美:
あの…まず星美の研究者としての知識とかその他の記憶も殆どこの7回の転生で失われてます。ゴーストキーは使えると思います。 なので「イゼベラ」はもう星美の中には殆ど存在しないと思って下さい。過去の人です。よってそのメイドだったルシフェルとケルブは解雇。
今預かっている財産などは、人工衛星群「アルカディア」以外はそのままルシフェルの自由にして下さい。 ごめんなさい。
まあ魂も身体も来世、永劫に梨々衣さんのモノだと言う事なので梨々衣さん、ご自由にして下さい。

ルシフェル:
解雇…梨々衣の呪縛は永劫…

ケルブ:
現実は厳しいな…

星美:
次に、妾として誘ってくれた良二お兄ちゃんですが、正式に妾をお断りします。ごめんなさい‥‥。

優萌:
でないと美空に…

フロリー
報告しますから。学園で同じクラスですし。

良二:
はい…わかりました。

星美:
…次に…えっと…星美は、剛史お兄ちゃんもすみれお姉ちゃんも好きなんです。
お兄ちゃんはもう妾としての地位があるので、実家ということでみんなと一緒に帰った時に夜伽を一緒にしたり、デートとかはいつでもできるし。 お姉ちゃんをクラブのご主人様にすれば、ミレーヌと一緒のクラブにもなれるし、お姉ちゃんと夜伽もできるし…ミレーヌと

優萌:
当然優萌達との一緒に夜伽もできますよね。

すみれ:
いや…優萌、フロリー、フレデリカにあのミレーヌと星美で‥イヤイヤイヤ…無理だって…ご主人様って認証できないし

星美:
マスター認証とかではなくて、星美個人としてあくまでご主人様として身も心もお仕えます…それは誓約します。替わりにご主人様ですから、星美がもっているアルカディアGRIDもご主人様が使えます。 電脳女神として衛星は星美のモノなので責任は果たします。

フロリー:
だそうですよ、我が主! うふっ♪

すみれ:
フロリー‥‥オノレ、星美を誑かして‥‥

くま太:
すみれが生贄になれば多くの民が救われる。スマンが生贄になってくれ…

すみれ:
あぁぁ‥‥

優萌:
次は優萌ですが、メアリーとしての記憶を思い出そうとしたのですが、やっぱり記憶も研究者としての技能も殆ど残ってませんでした。 メアリー・バートンは死んだのです。 優萌は優萌です。
それで財産は人工衛星「メーティス」以外は全てバートン社の権利など「花路すみれ」へ譲渡いたします。花路製薬としても良いと思いますよ。 まさかご自分が里緒菜先生に押し付けておいて、拒否はしませんよね? 
そしてアルカディアGRID内に接続されているこのメーティスはゼウスキューブのバックアップなので、ヒューベリオンと足せば、今まで以上にスプロール全体にとって有益であるとフロリーから聴きました。

優萌はご主人様のメイドですから当然、利用が可能です。

すみれ:
ふろり~~! オマエという白髪の魔物は!

フロリー:
我が主、運命とは創り出すものではなく支配するモノなのですよ!

ルシフェル:
運命の魔物と契約をしたその時点で未来永劫終わってるんだよ

くま太がポンとすみれの肩を叩く。

すみれ:
…………うっ…わかりました。
まず優萌さんは今後もすみれの専属メイドとしてよろしくお願いします。
星美さんに関してはすみれが動かせる全兵力をもってお兄ちゃんに身受けを申し込みます。

ルシフェル:
今回は私も協力します連合軍として参加させて下さい

すみれ:
でしたらすみれとお兄ちゃんの身受け申し込みの会場に戦略核ミサイルをダース単位で撃ち込んでください。楽にして下さい。

ルシフェル:
それはおことわりです。永劫に苦しむ仲間を減らしたくないですから。

星美:
やった!

優萌:
うん!

フロリー:
完・全・勝・利!

向日葵:
お二人とも本当に良かったです。大事なのは過去ではなく今と未来です。

星美・優萌:
はい!

梨音:
プロメテウス様、アルカディアへのGATEを開いてもらいましょうか。

梨々衣:
その後は整備をお姉さまとすみれ先輩と一緒にお願いします、ご自分の命の為に。 
お姉さまはエリーザの為にお願いします。
すみれ先輩は…それによって先輩のそこの使い魔様の対応が変わると思いますので。

三人:
身を粉にして働かさしていただきます‥‥

梨音:
まさかこの神殿内のこんな近くにあるとは

梨々衣:
もともとオリュンポスGRIDとアルカディアGRIDは同時に制作されて隣接で繋がるGRIDですから。いままで半分しか動いてなかったようなモノなのです

梨音:
アルカディア…ああ物質世界でもエーゲ海の向こう側になるのかアテナイの…

良二:
これでロックは外したので、GRIDオーナーであるGRID最高管理電脳女神のアナンケーの星美ちゃんがその一番下のセフィアの「我が主=アドナイ」に触れると…

星美:
はい!

良二:
星美ちゃん! まって!

うぃ~ん!

星美:
あっ…!

ピカ!

星美:
…うぅ…眩しい…あれ?

優萌:
うぅ…みんなはどこ? あれ貴女は誰?

謎の少女:
わたし? わたしはこのGRIDのその樹の守護者
ちなみにキミ達が管理者候補か。 今は管理者候補しか入ってこれないよ

謎の少女:
それで、戦いの方法は何にする? ちなみに私の名前はヴァルマという仮称がある。

星美:
ヴァルマさんですね、私は星美といいます

優萌:
優萌です。 それで戦いの方法とは?

ヴァルマ:
マジ? 何も知らないの? ウソでしょ…えっ?

星美:
そもそもサイバースペースにきたのが本日初めてなので

優萌:
はい優萌もです。あと事前説明とかありませんでした

ヴァルマ:
えっ…マジ?

星美・優萌:
本当(マジ)です


その7 へつづく