えんぱいあな日々(本編) 第五百九十一話 This game 前編 その5
綾子:
どうぞ
カマエル:
ありがとう
小梅:
おっ可愛い子
真理愛:
ようこそEmpireClubCaliburnusへ
共同オーナーでメイドマネージャーをやっております
真理愛です。弊クラブはカマエルさんを歓迎いたします。
カマエル:
そりゃどうも。 私はお宅のメイド長に堕ちたそこのウリエル姐に呼び出されただけなので
小梅・綾子:
ひぃ!
エリシア:
ラファエラ、何この子?
ラファエラ:
うちの問題児。
カマエル:
ラファエラ、そこ聴こえてるからね!
鈴音:
あのカマエルさん、そこにいるとドアを閉められないから。
お車を入れてくるので…
カマエル:
そうやってすぐに逃げようとする! 大体鈴音隊長とフランソワーズ副隊長がもっと有能なら私がこんなに苦労しなくてすむのに。何から何まで押し付けて私はお手伝いでも家政婦でもないんです。
フランソワーズ:
カマエルもメイドだから、お手伝いで家政婦だと思う…
カマエル:
そんな事どうでもいいです! 鈴音隊長、後でちゃんと何でこんな事態になったのか詳しく聞きますからね
鈴音:
わかっております。はい。 くっ…読まれているか…
フランソワーズ:
やっぱりフランソワーズを置いて逃げる気だった! 信じられないよこのお姉さま!
小梅:
鈴音隊長とフランソワーズ副隊長を頭ごなしに…
真理愛:
ああ、コレはまともじゃないわ。また濃い問題メイドが来たよ…
カマエル:
英国からわざわざウリエル姐を連れ戻しに来た私に日本に到着した瞬間に連絡したということは、ウリエル姐もこのクラブに未練は無くすぐに戻りたいと…
真理愛:
えっウリエルお姉ちゃんを連れ戻す? もしかして英国の櫻糀の屋敷に?
カマエル:
櫻糀というよりAVALON本体にですよ。
小梅:
ウリエルお姉ちゃん! 小梅が悪かったです! これから副メイド長としてもっと頑張りますから見捨てないで下さい! もう一度チャンスを!
カマエル:
貴女が副メイド長? それじゃ辟易して当然ね。
ウリエル:
そうじゃなくて別件でカマエルに用事が…
カマエル:
まあ総帥に直接聞くわ。 それでそのすみれとかいう総帥は? 執務室?
エリシア:
ねえすみれってAVALONで一番偉いじゃないの?
ラファエラ:
うん偉いんですけど、あの子にはまったくそういうの通じないから…
小梅:
…辟易して当然…うぅ‥‥
真理愛:
それがですね、すみれは今、オーナー権限の無期限停止処分中でして。
カマエル:
えっ?何それ?総帥のオーナー権限を停止できるの? それ意味ワカラナイ。
エリシア:
あーそれはワカラナイよね
カマエル:
でも居るんでしょ?
真理愛:
それが、新人メイド研修のお付きというか引率というか、遊び相手というかで…実家に
カマエル:
総帥が、新人メイドの研修、お付き? 引率? 遊び相手? 意味ワカラナイ…
ララ:
それはワカラナイのは当然ですわ。普通はあり得ませんから。
SE:
パーーン(甲高い排気音)
SE:
きゅるぅるるるるうる!
すみれ:
ここはやっぱり滑る! 止まれぇ!
小梅:
すみれ様?
ウリエル:
すみれちゃん! なんて格好でバイク乗ってるの!
真理愛:
アンタ! 隊長としての威厳を!
ララ:
水着でバイクはそれ以前の問題で迷惑条例違反の…上着来てるからグレーゾーン?
祥子:
しかし下は…まあ見えない? 太腿は…どうかな?
カマエル:
すみれ……えっ?
すみれ:
カマエルAVALON総副メイド長! 初めまして! EmpireClubCaliburnus 現在オーナー権限停止中だけどいちおうオーナーの花路すみれです!
うちのクラブと部隊とスプロール連合地上準備委員会のお手伝いと花恋とエリシアのお手伝いにワザワザ英国から来てくれてありがとうございます! すみれ感激です!
カマエル:
えっ? お手伝い? この私が? それ以前に…「コレ」が‥‥現在エンパイアクラブミリタリアで事実上最大の戦力を統括下において、電脳空間ではAVALONGRIDの最上位管理者、電脳女神ウーラノス、そして我がAVALONの現在の総帥の…花路すみれ? 嘘でしょ?
小梅:
AVALONの総副メイド長?
祥子:
紐パン水着か‥これはダメね
ララ:
ダメですわね
真理愛:
すみれ! 警備隊員や一般スタッフに見られたらどうするの!
ウリエル:
綾子ちゃん、私が荷物運ぶからすみれちゃんを連れて服を着させてから執務室へ
フランソワーズ:
荷物は私が運ぶ、ウリエルお姉ちゃんはカマエルについて
ウリエル:
わかりました。
エリシア:
ねえラファエラ、カマエルとアレ、どっちが問題児?
ラファエラ:
比べるまでもないでしょ…アレは問題以前に特異点…まあ慣れたけど。
すみれ:
小梅! 何泣いてるの? どうしたの?
小梅:
いえ何でもないですよ!
すみれ:
何でもなくないでしょ? 真理愛ハンカチ!
真理愛:
うん!すみれは綾子について服着替えて。
すみれ:
うん。 あのララ、そのバイク凛空様のだから駐輪場で屋根があるところにお願い。
ララ:
解りましたわ。
カマエル:
…………
その6 へつづく