えんぱいあな日々(本編) 第五百九十一話 This game 前編 その6

 
カマエル:
ゆ…幽霊…

鈴音:
幽霊くらいで何を恐れおののいている情けない。幽霊など、ここではその辺にほっつき歩いているぞ。

カマエル:
ここは地獄かなんかですか?

綾子:
地獄? ここは地獄の底です。

ラファエラ:
そうそう。死神とか魔王の幹部とか魔王そのものとか、それを従える恐怖の大王とか。それ以前にここのご主人様は白髪の使い魔を従える邪神だし。 すぐになれる。

カマエル:
すぐになれるって

綾子:
ここは地獄の底です。堕ちたら戻れません。 うふふっ♪

カマエル:
ひぃ! 神様

鈴音:
神はいるぞ、邪神だけど。生贄になりたいのか?

カマエル:
ひぎぃぃ!

哲也:
ここにすみれが使っている業務処理のルーチンがある、ぴよ吉、エリシア君これを花恋くんが解るように整理できるか?

ぴよ吉:
ぴよ!

エリシア:
出来る! はい! ご主人様これでわかる?

花恋:
おお! ほとんどひな形ができていて、あとはこれを…こうすれば…おおー

哲也:
これならできるか?

花恋:
はいできます!

哲也:
おい、カマエル急いで来たのはわかるが飯くらい食ってから来いよこちらでご馳走になったら二度手間になるだろ。 まずは座れ、もう少しでこちらはどうにかなるから。 次は議会のスケジュールだが…これがルーチンだ。

すみれ:
ウェル・カム・トゥー・デーモンワールド!

ウリエル:
魔界へようこそ! カマエル♪

真理愛:
洒落になってない‥‥まさに地獄というより魔界…。

くま太:
ピガ~♪

綾子:
当魔界のメイドが作ったショートケーキで御座います。
この時期は「活きがいい」苺を手に入れるに苦労したそうです。
ちなみに苺が何を指すかご存じですか?

カマエル:
処女‥‥

綾子:
ふっ! とっても甘いですよ‥ふっ!

カマエル:
ああぁあ…この苺はそれで作られている…

鈴音:
知ってるんだな。

ラファエラ:
カマエルはムッツリだから

カマエル:
何を! あくまで基礎教養だからね!

綾子:
では私は下がらしていただきます…ごゆっくり…ふっ!

カマエル:
総帥は私達みんなを騙したって事ですか? 死んで無かったって事ですか?

哲也:
いや断じてそれは違う! ここにいるのはあくまで幽霊だ。私は死んだ。しかしとある邪悪なモノに達が結託しまだ利用価値があると幽霊としてこの煉獄に囚われている哀れな存在なのだ…

すみれ:
いちおう元ご主人様の名誉の為に言うけど死んだのは事実。まあ元気な幽霊だけど…幽霊なのも事実、足も肉体もあるけど。

ウリエル:
あと今の総帥はそこのすみれちゃんよ。

カマエル:
認められません!

哲也:
だったらカマエル、お前鈴音より強いと豪語してたよな? このすみれと戦って負けたらコイツの言う事をなんでも聞くと言うのは? 

カマエル:
良いでしょう! 一人とはいわずすみれの部隊全部と戦います! その替わり私が勝ったら幽霊でかまいませんので総帥として復帰、すみれはAVALONから追放して下い!

哲也:
解ったそうしよう。

ウリエル:
さすがカマエル! 肉体言語の申し子! ロンゴミリド全部まとめて相手にするとすばらしい!

真理愛:
えっ…いやそれはちょっと‥‥(小声:模擬戦だって塵も残らないよ…)

哲也:
すみれどうだ? 

すみれ:
すみれは、AVALON総帥はともかく、このエンパイアクラブカリブルヌスのご主人様なんですよ? それが副メイド長のメイドと戦うのは…。
こうしましょう花路家筆頭メイドでうちのクラブの副メイド長の小梅と戦闘ではそのパートナーであるラファエロのコンビに勝てたら先ほどのカマエルの条件のみます。 代わりに小梅とラファエルが勝ったからうちのクラブの只のメイドとしてこき使う。 まあ二対一ですがロンゴミリアド全部隊員とくらべれば。

小梅:
えっ! 小梅とラファエロにAVALONの総帥権を掛けると? 

すみれ:
すみれの名誉は小梅とラファエロに託す!

哲也:
チャンピオン制か。部隊員全部と言っていたわけだから二対一でも良いよなカマエル。

カマエル:
当然良いですが、この弱そうな小娘とラファエロ? まあ良いでしょう全身の骨を粉砕して生きてるのさえ辛い状態してあげるわ!

ラファエラ:
言ってくれるね。

哲也:
決まりだな

小梅:
ウリエルお姉ちゃん、先輩方、真理愛お姉さま…

ウリエル:
小梅ちゃん、ラファエラ。カマエルをギッタンギッタンにしてあげなさい♪

花恋:
軽くボコってやれ。

エリシア:
相手が死んで無いならヴェルさんが治療するよ。全力全壊でヤったれ!

ぴよ吉:
ぴよ!

くま太:
ピガっ!

真理愛:
ぴよ吉、くま太そうだね。 うん! 二人ともロンゴミリアドの名誉はキミ達に託す! 勝ってこい!

小梅:
すみれ様、何故こんな事を…小梅達に…ご自分でやれば一瞬で勝てるのに…

すみれ:
なぜ? それはキミ達が勇者だからだ! すみれ達は勇者達を信じている!

それで挿入歌のリクエストは? いまから郁恵達も呼ぶから生演奏でやるけど? バンド全員で歌うから!

小梅:
いりませんから! 想像できるし! JAMプロですよね!


その7 へつづく