えんぱいな日々 Paradise Lost肆
えんぱいな日々 Paradise Lost 弐
本編開始から 7年8カ月~ 7年8カ月
本編開始から7年8か月経過

Caliburnusのご主人様になってから三カ月がたち一生懸命執務とそれ以上にメイド達のご主人様として立派な姿であろうとがんばるすみれ。これはすみれは「ご主人様」というのはメイドにとってのココロの支えであると理解している為で自分がそうなったら幻想でも良いのでそれを必死に演じようとがんばっている。
フレデリカは優萌の事が恋愛的に好きではあるが、歳の殆ど変わらないすみれが本当に無理をして必死に優萌や自分達の為にご主人様をしている姿に惹かれて惚れている。必死にすみれにメイドとして夜伽してもらえるようにアピールするフレデリカ

すみれとロンゴミリアドのクラブなので後見人の瑠奈やカチューシャ以外はみんな学園生なので試験期間中は休みになる。そしてそこのメイド秘書になっているのは萌香の同期で親友の祥子。みんなからは「祥子お姉さん」「祥子お姉ちゃん」と言われ超慕われている。

ニケは普段は大使館で仕事をしているが、朝と夜はCaliburnusで暮らしている。送迎はララの担当。
この三カ月の間に貿易港としての整備も進み急激に発展している白急下田特別区。
それは篠山白急グループだけではなく、フィッツジェラルドグループやヌヴェールグループの大規模投資や本社移転などが行われたのと、新交通システムの高速鉄道と地下鉄と接続、特殊コンテナふ頭などのインフラ整備が終了したためのも影響している。


その白急下田市のあるいみ城としてすみれ達のEmpireClub Caliburnus がある。


作戦で保護したブラックハウンドのメイドを回復処置する為にフロリーは連日クラブから白山市の国立人工生命科学研究所へ通っていた。送迎は優萌の担当。フロリーを待つ間は優萌は遊ぶことはせず自習に当てている。それを心配したヴェル。優萌はすみれ以上のワーカーホリッグなうえに基本脳性能も高く学園の授業ではA組に属していてもそもそもの技能レベルが優萌が能力高すぎで周りとバランスがとれず孤立ぎみになっていた。部隊のメンバー以外からは畏怖されており…それをどうにか周囲の仲間がフォローしているような感じであった。まあクラスとしては能力が高く真面目すぎる優萌にクラス委員長をさせ周囲をフロリーや綾子が固めることで畏怖されていても嫌がれないように感謝されるように仲間や講師が気をつかっている。

これは名目として「新メニューの試食」としてあり、「お仕事」だからと優萌が遠慮しない為の周りの気遣いである。



優萌の力になれるように、仲間達は今訓練や研修を必死しているのだがそんなのは優萌にもフロリーも必要ない。フロリーはそれを理解し意識しているが優萌はそういう所が天然で完全に抜け落ちているので苦労が絶えない周囲。

この三か月間、未来と穏空達は優萌と共に前線で戦えるようになるために徹底的に鈴奈達に鍛えられていた。




どうにか回避する鈴奈は四人に降参し研修の終了のお祝いのアイスを奢ることを宣言する
三カ月の訓練で立派な戦士に成長した教え子達に喜ぶクレアと、自分が指揮したのにもう一歩で鈴奈の頭が潰れる寸前だった事に真っ青になる小桃となにを今更と動じずハンガーの床の修繕の手配をまで緑梨にする美空。これは優萌小隊内で担っているポジションの違いである

本日の全ての営業が終了したEHDENはオーナー含めてテスト期間中はメイドが学園生が殆どの為に休みになる。その閉店作業後メイド長では。梨花とスザンヌが同棲したいと梨音を通じてアリエルと向日葵に談判をしていた。


祝福するルゥナ。これで恋愛関係的には梨花は向日葵と梨音を解れ、スザンヌとパートナーとなり部屋も別になることが決定される。スザンヌは大使館宿舎からEHDEN内のメイド宿舎移り梨花と同棲することになる。



恋人と同棲が始められて幸せいっぱいのスザンヌ

スザンヌは「まあ明日トモダチきけば良いや」ですまし眠りにつくのだった。

いっぽう失意の中部屋に戻って来た向日葵だったが、部屋に入った途端に梨音にソファに押し倒される。そのような事は今までなかったので混乱する向日葵だったが雰囲気がいつもの梨音とは違い…その中、梨花の決意と何故部屋を出て行ったかを聞く。そして梨音が命を懸けそして多くの人達の命を奪い戦っている本当の理由を聞く。
そこまで向日葵に依存する理由は梨音が向日葵にブレインダイバーとして梨音に影響を与え続け梨音に向日葵に完全に依存して生きていることなどの告白をうけ、自分を「篠山家の令嬢」「自分のマスター・ご主人様」ではなく「梨音」として対等にパートーナーとして見てほしいと告白を受ける。


結婚する為に同居するので家出したと説明を受ける。
朝目覚めたあと、梨音は改めて向日葵に告白し、結婚を申し込んで婚約指輪を向日葵にはめる。

翌日は通学日なのでメイド達も普通の只の学園生に戻る。テスト前ということもあり学内は試験対策で騒がしいが、A組は基本成績が良いので逆にまったりって感じ。
そんな中、フレデリカは、かなりがんばってアピールをすみれにしているので一向に夜伽に誘われないと悩みを周囲の仲間達に相談するが‥‥




そこへ日直で先生を手伝っていたスザンヌと蘭子が戻って来る。
クラス委員長である優萌にそれを報告したあと、スー(スザンヌ)が昨晩の疑問
「同棲を始めた恋人がベッドで寝る以外にすることって何?」を友人達に質問。



昼休み蘭とエミリーと一緒に食事をとっていた梨花は食べ終わった瞬間に優萌小隊フォワードメンバーの穏空・美空・未来・小桃に拘束され、中庭に連行される。


監察官に昇任したエミリーも入れるとその場で簡易法廷と処分執行が行える状態。
弁護を依頼したエミリーが一番「許せない」となっており…終了処分(殺処分)寸前の
絶体絶命の梨花

偽証をしてないことなど証明づみ証言がとれる。それをすぐに永遠経由で
保全機関極東本部へ送るフローラ。監察官もともなっているので完璧である。
よって保全機関管理のもと問題なし、これからはちゃんと「合意形成」がスーと可能なので問題ないとなる。しかしその代償は…週刊Forestでの晒上げに梨花はなる。



追い詰められた梨音は午後の授業中に週刊Forestのサーバーを攻撃しようとするが
すみれも学園内で梨音と同じ中継器を仕込んでおり、さらには梨音の中継器の存在も知られており…
ずっと梨音はネットライナー(ネットウィーザード)としてもすみれ達に泳がされていたことに完全敗北を思い知らされる。始めて同じネット上の存在としてすみれに恐怖を覚える梨音。

日々の勉強が!とオカンモードの水菜に、諦めの境地に入ってるララといイリーシャ

ちなみに何故中庭の目立つ所でこれをやったのかも、この件で生徒などから他のクラブへあらぬ疑いや保全機関を抱えているキャメロット同盟は他のクラブよりも規律に厳しいとアピールする事で有らぬ疑いや妨害を避ける為である。
それをこの歳で考え指揮できるのが優萌の天性の指揮官特性といえる。

梨音はA組、向日葵はB組なので学園では別のクラス。そしてクラブでもお昼は店長と副メイド長ということで時間をずらし一緒には食べれないので学園通学日のお昼は向日葵も梨音も一緒に昼食が食べれる数少ない時なので楽しみにしている。しかし今日は何時にも増して浮かれている向日葵。

当然夢結から梨音の呼び方が「お嬢様」から「名前呼び」に変わったことと浮かれている主原因である婚約指輪に突っ込みが入る。叫ぶ二人。

話を本日のランチミーティングに変える為にすみれと真理愛に真面目に対応しようとするが、事前に完璧に対応をおわらせているすみれと真理愛から、ただ一方的な報告を受けるだけで一瞬でミーティングを終わらせられてしまう。 そして追及は先輩である二人からも。さらには週刊Forestの取材も予約され…学園をバックレようとするが、真理愛から夢結に部隊員を動員しての逃亡阻止の命令が…



これはネットでの単体戦力や攻撃力としては梨音もすみれも同等であるが、総合力や組織運営能力がすみれは「仲間とつねに動く」という点で違っている点とネット中心モノを考える事が多い梨音と物質世界と混在して組織の上でつねに考えるすみれの違いがでている
ただネット内では梨音は意外と梨々衣と一緒に動く事が多いが、この時点でのすみれは単身で動くことが多く(まだフロリーがリンクしてない時なので)逆であるのも影響している。
上のことは梨音がそん後すみれから学んで行き変わっていくことで強くなっていく。
梨音はこの後「お姉ちゃん」ではなくて「先輩」とだんだんすみれを本当に尊敬し慕うようになる。そして先輩だからこそ「できるだけ強がってみせたり」もする良い関係になる。
これは「いつか先輩を超える!」とすみれを目標にしている為である。

試験前恒例の勉強会がForestで開かれるが今回はいつものメンバーに加えてテミスもニケも参加。理由は大使館の仕事が終わらずレスフィーナがそれを引き取るので教えられない為




主の優萌と保護責任者のフロリーに死を賭して直訴するふわと、介錯クマのくま太、そして見守り人のぴよ吉

「ふわにお嫁さんがくる」と喜ぶ優萌とフロリー
反対されると思っていたふわは拍子抜け。

西園寺剛史(お兄ちゃん)から緊急の依頼で西園寺メディカルが臨床試験をおこなっていた新型ドラックスタビライザーのシステム不具合の原因調査をするすみれ。
本来はここまで大きなシステムだと凛空が電脳空間に所有するラボ、メリクリウスで行うべきであるが現在それはForestの永遠よりもたらされたタルタロスプロジェクトの暗号化された設計構造体の分析にしようしていた。 その為にすみれ個人の能力だけでソースをばらしながら読むはめになっている。

そこへ、すみれに夜伽を自分から告白し頼もうと意を決したフレデリカがやってくるが…

フレデリカの目の前でお兄ちゃんのただの年下の妾の一人としての子供っぽい態度で仕事するすみれを可愛らしく愛らしいと思うフレデリカ


逆に決心を固めてしまうフレデリカ。 そしてフレデリカはすみれと同じ歴史小説系のマニアであり、義姉妹の誓いを桃園の誓いになぞらえて申し込みすみれを陥落させる。

お兄ちゃんとの会話の終了後、フレデリカがいる事に気付き普段のオーナー・ご主人様としての恰好をつけた態度ではなく、素の姿を見られた事に焦るすみれ

フレデリカが化粧をしていることや雰囲気からどんな話があるのか察したすみれはプライベートビーチのベンチへ誘う。

そこで自分が自分のメイド達の幸せな日々を守る為に戦い。自分が思う戦うという意味について自分なりの言葉でできるだけ素直に話すすみれ。それはその戦いの中、自分は倒れるかもしれないし、そうなってもメイド達の日々はちゃんと維持できるようにしている。そしてだからこそ自分と付き合うというのは重い事で付き合ってる自分をいつ失うか判らないという不安を持つ。だからそういう武人である自分ではなく普通のご主人様に仕えるべきだとフレデリカを諭すつもりで言ったものだったが…

すみれの歴史小説好きは先輩である鈴音がそういう趣味で、鈴音を小さい頃からなんでも真似していたすみれは自然に歴史小説好きになったもの。


パートナーである真理愛に無断でフレデリカのメイドの誓いと義姉妹の契りを受けたことで真理愛は激昂するが…最初から自死か打ち首を覚悟しているすみれに逆にドンビキ。フレデリカも同じであり、これはシーケンシャルダイレクトリンクの影響なのだが、まあ感受性が高くなっている二人を「いつもの中二病ね」という理解で済ます。まあフレデリカのメイドの誓いは神聖かつ取返しのつかないものと覚悟はできていると祥子は確認できたので真理愛にいってフレデリカを認めさせる。

認証式はテスト開けとしようと言うが…


真理愛の懸念通り、すみれとフレデリカは移動中のクルマ中で意識を失う事になる。


そこには現在のAVARON総裁でForestの前オーナーである瑠莉の父。そして自分の元ご主人様で育ての親である櫻糀哲也が一人待っていた。
最初は反抗的なすみれだったが、哲也からすみれがエンパイアクラブ陣営に行く事になったウーラノスの機能喪失と記憶の損失の真相と意味を聴き素直になるすみれ。
すみれにとってそれは過去に残った最大のココロの傷でありそれを哲也は癒したのだった。

機動母艦カリブルヌスのメイン制御GRID「カイルス」のデータスフィア
AVARON総帥人工衛星カイルスの最終設定キー を渡す哲也
これにより、すみれはAVARONグループの全ての権限を移譲されAVARONグループ総帥となる。
それと同時に光共に消える哲也。

フランスレンヌのフィッツジェラルド研究所跡地地下に作られたAVARON機動部隊秘密基地では櫻糀哲也の治療に当たっていた加倉桃子より鈴音に総帥死亡の報告が入る。
この時点では総帥死亡による混乱を防ぐ為に、桃子、鈴音、ウリエル以外に総帥の死亡は伏せる。


そっけない態度のDr、優樹子。 この時点ですみれに人工衛星カイルスの権限が移っていてさらには、それをこの二人の元で融合をしているので、哲也の全記憶と意識構造体は膨大な個数で構成されるAVALON-GRIDに保存されている。それをすでに優樹子が管理していた人工衛星Ἅιδης(ハーデス)に転送を開始している。

人工衛星カイルスと完全融合を果たし、アルティメイドを超える至高人類=スプラメイドとしてえ完全覚醒したすみれはその全能感に飲み込まれる。


AVALON総裁に就任するすみれ。