えんぱいあな日々(本編) 第五百九十三話 in Perfect 前編 その4
フロリー:
舞子は全然悪く無いし、凛空様やくま太さんが言ってる事は事実だから。
落ち込む必要は無い。 認識して反省すべきは我が主の方!
ラケシス:
クロエも星界の時はすみれ様や梨音様を休憩させるの苦労してた。
クロエ:
なかなかお茶休憩などをしていただけないので‥‥上の方がお休みならないと下の者は休憩しずらいので幸様をダシにしてました。 まあそれでもすみれ様はお茶して下さなかったですけど…
フロリー:
今回の隔離施設での強制労働によるオーナー三人の過労。それを回復させる為の評議会議長自らが命令しての強制休養処置。どんだけ大事になっているんです。 そのような事が今後も繰り返される事態にならないように、ご主人様にはこの機会にメイドとしての気遣いは兎も角、上役としての気遣いくらいは身に着けて頂かないと困ります。
奈緒:
隔離施設での強制労働・・・
フレデリカ:
フロリーそう言うけどさ。ご主人様にそれを身に着けてもらうって、あるいみ優萌に上役やメイドとしての気遣いを身に着けさせるようなものだよ?
綾子:
うん無理ですね。
優子:
綾子、バッサリ切り捨てたね‥
優萌:
優萌? 補佐、上役の気遣い? それはできる気がしないけど…気遣いっても言っても解らないし…
綾子:
優萌にそれを身に着けさせるのが不可能だと判断したからこそ、私や小桃、美空、緑梨が補佐に徹して調整を図るとメイド学校時代の準メイド会議で決めたわけですし。
優萌:
メイド学校時代に準メイド会議なんかあったの? 優萌呼ばれたこと無かったけど。
フレデリカ:
それは主に優萌のことが議題だから呼ばなくて当然だし。ちなみに議長はシンディーだったから今と同じだから。
優萌:
今って? 今でもあるの?
ミレーヌ:
シンディーに言われた優萌小隊長対策会議が定例的にその時代から行われたと…。
まさにこのご主人様にしてこの専属メイドですね。
優萌:
えっミレーヌも知ってるの? 何その小隊長対策会議って…
フレデリカ:
それでご主人様の代打の監督役の小梅さんどうにかなりそう?
綾子:
緊急で優香艦隊司令の所への出頭命令が下って、それはすぐすむと言われているので、その後こちらに向かうつもりだと‥‥
ミレーヌ:
緊急で艦隊司令の所へ出頭‥‥
優子:
お忙しいのに‥‥小梅副メイド長…スイマセン
フレデリカ:
まさか5クラブ合同の新人研修を監督役もなくフレデリカ達だけでするわけにいかないから
優香:
コーヒーは飲めるかな? 良かったらどうぞ。
梨乃:
はい飲めます! 頂きます!
水菜:
アーマーメイド・イシュタル? そのバイオコンピュータがこの梨乃で、梨々衣の妹?
そして梨音のシスター。 さらにパイロットが梨音で、ナビゲーターが梨々衣・・・えぇ・・・スリエル驚かないの?
スリエル:
驚かないだろ。 バイオコンピュータで名を馳せた橋本研究所と私達を生み出したアルカディア・バイオアケミカル・グループ。そしてエミリー達姉妹を生み出したバートングループ。 これが開発したのがハイパーメイドチップで莫大な富を得た企業連合だ。そしてその研究資金を出資したのが梨音の篠山家が筆頭家の白急財閥。
ハイパーメイドはそもそもが量産型アーマーメイドを制御する為に研究されていた。
量産型という事は量産型の前のプロトタイプのアーマーメイドがあっても普通だろう。
水菜:
はぁ・・・そうなんですか…真奈もスリエルも時々水菜ついていけないよ。
スリエル:
あのな…そもそも、ひな子達がロンゴミリアドに入る事になったイリーシャとお前がEHDENのオープンレシェプションの時に言ってた(注)、メノイエ以外で回収か破壊しなければいけないアーマーメイドの中でも一番重要性が高いのが、今回のイシュタルだぞ。
水菜:
あのイリーシャが探していると言ってたイーリスとほぼ同等の力がある危険なアーマーメイドの事? でも所在がいまだにどうしても不明だと・・・
スリエル:
そうだ。イリーシャはアーマーメイド本体のバイオコンピュータの場所は解るのだが、一番危険なイシュタルだけは正確な所在が不明だと言ってたでしょ。
水菜:
うん。
スリエル:
いくらイリーシャが白山市を歩き回っても見つけれないわけだよな。イシュタルそのものである梨乃事体が地上に意識が無かったのだから。
梨音:
そこまでイシュタルを秘匿しているのが梨音と梨々衣だと解ってるなら直接聞けば良かったじゃん。
スリエル:
お前達が素直に教える訳ないだろ? このお嬢様モドキ
水菜:
絶対教えないと水菜も思う。
梨音:
あぁ~梨音も梨々衣もトモダチに信用ないんだ。
水菜:
でもそれだったら見つかったなら良い事なんでしょ?
スリエル:
見つかったのは良かった。 しかし問題もある。
水菜:
問題?
スリエル:
おいそこのお嬢様モドキと梨乃お嬢様。
梨乃:
えっ? 梨乃お嬢様?
スリエル:
アーマーメイドイーリスに匹敵する力を持つアーマーメイドイシュタルを動かせるようになった独立戦線連合はこのまま私達に協力するのか? それともこの大同盟を離脱して敵に回るのか?
水菜:
えっ? 梨音達が敵になる?
梨音:
さあどうだろうね。
その5へ続く