えんぱいあな日々(本編) 第五百九十ニ話 This game 後編 その10

 

澄:
何この可愛い生き物!

ミーナ:
ひぃ・・・喰われる…

ケルブ:
同感だな


梨乃:
ひぎぃ!

すみれ:
澄お姉ちゃんここから接近禁止ですからね!

澄:
はぁ♪はぁ♪ふがゃああ♪

ミーナ:
こ…怖い…あう・・・

梨乃:
ミーナ! 気を確かに持って!

すみれ:
澄お姉ちゃん!聞いてますか? 威圧も禁止です!

有虹子:
聴こえてないかも?

小梅:
これ新人研修として良いのかな?

有虹子:
うちと分家のすみれのクラブのメイドとしては必須な研修かもしれない。

コユニ:
慣れるしか無いからな。

ケルブ:
そちらのクラブの新人研修は過酷だな。

デメテル:
フィッツジェラルド殿、その飲み方どうにかならんのか?

Drフィッツジェラルド(以後Dr):
わたくしがどんな飲み方をしてもかわないではありませんか?

クロート:
可愛い…

デメテル:
可愛い大地電脳母神って…えぇ・・・色々と…

イリーシャ:
だから先生にストロー使う飲物は飲ましたく無い。

アトロポス:
ヴィシュヌ様も大使として地上にお降りになられたのですね。

ヴィシュヌ:
はい。今回の入植とバイオメイドが中心で悪化している地上混乱の鎮静化を弊GRID連合でも出来る限り協力すべしと市民の世論がやっと纏まりまして。まずはわたくしが現地の連絡役として参ったしだいです。オリュンポス連合とアースガルズ連合だけに頼るわけにもというのは建前で二連合のみに権益を独占させるわけにもという政治の判断ですわ。

アトロポス:
とても助かります! あと服装とてもお綺麗です。品がありますしオリエンタル風のデザインがステキです。

ヴィシュヌ:
ありがとうですわ。せっかく日本に駐在するのですから着物を取り入れたデザインにしてみましたの。

アトロポス:
とても似合っております。

イリーシャ:
御立派な大使をもってディーヴァローカGRID連合は安泰ですね・・・それにくらべて…

デメテル:
優樹子殿!そんなものを勝手に執務室に持ち込みおって何じゃそれわ! アンナ殿も一緒に吸いおって!

優樹子:
何にって空気清浄機付き灰皿

アンナ:
周囲にリフレクターフィールドを発生させ煙のみを清浄する最新型だぞ。そちらへ迷惑はかからん

デメテル:
そういう問題では無くてなここは大使執務室で…

Dr:
ちゅぅぅ~♪

イリーシャ:
筆頭大使から上級大使まで…本当に申し訳ございません…

ヴィシュヌ:
くすすっ♪ とても楽しいですわよ♪

デメテル:
イナンナシステムが稼働したと?

ヴィシュヌ:
あくまで稼働した「痕跡」がある・・・と言いましょうか。現在は停止してしまってますし稼働したとしてもほんの一瞬。極僅かな間という可能性があると報告を受けました。

Dr:
しかし衛星イシュタルと現在の地上のΘ00001橋本梨乃のボディーのリソースだけではイナンナのシステムコアである電脳意思体の顕現は一瞬だけでも不可能ですわ。

アトロポス:
それがイシュタルとしての記憶が封印された状態になっている事と関係があるかもって事ですか?

優樹子:
梨乃ちゃんの素体に意識リンク作業を行っている間に稼働したなら偶然とは考えづらいわね。

アンナ:
もしなんらかの要因で強引にイナンナコアが顕現した場合、当然衛星イシュタルも地上のリソース元である梨乃のニューロチップも処理オーバーを防ぐ為の防衛機能としてイシュタルシステムの一時凍結、この場合は電脳意識体としてのイシュタルを呼び出せないように記憶参照因子を…う~ん…

ヴィシュヌ:
妹さんの事なのでご心配だとは思いますが、イナンナはコアGRID内のシステムなのでわたくし達にとってはブラックBOXの塊なので調査しようにも限界があるのです。

デメテル:
レスフィーナからスプロール監視機構に調査を依頼させることにする。

アトロポス:
よろしくお願いします。

デメテル:
何もわからずいきなり地上に来てしまう結果になったイシュタル改め地上名、梨乃をよろしく頼むのじゃ

クロートー:
はいもちろん。

ヴィシュヌ:
わたくしの方も本国へ連絡をとってできるかぎり過去起こった類似事象など調べてもらいます。

アトロポス:
あの、プロトオーダーってどういう意味ですか? 他の橋本シスターズとは違う特別なものなんですか?

Dr:
それについては・・・梨々衣さんと梨音さんから直接聞いて貰った方が…

優樹子:
私達から説明するよりその方が良いと私も思うわ。


その11へ続く