えんぱいあな日々(本編) 第五百九十ニ話 This game 後編 その13
イリーシャ:
どうりで何処を探しても感じなかったわけだ。そもそもバイオコンピュータそのものが本体に入って無かったと。
アトロポス:
何ですかこれ? 巨人?
ルシフェル:
アーマーメイドというものよ
向日葵:
何でそんなものが家のお屋敷の地下にあるんですか?
ルシフェル:
それは・・・
イリーシャ:
アーマーメイド「イーリス」。この私を倒す事が出来るスプロール連合が秘匿している唯一のアーマーメイド。この「イシュタル」の操縦者が梨音と梨々衣だからさ。
向日葵:
これに梨音と梨々衣が乗る?
アトロポス:
イシュタル・・・?
向日葵:
あとこの私っていったけど…アーマーメイドイーリスにイリーシャが乗るの?
イリーシャ:
向日葵違う。このイシュタルと同じでイーリスがこの私イリーシャそのものなんだ。
向日葵:
えっ? どういう事ですか?
イリーシャ:
今度現物見せるけどこれと同じようなイーリスっていうアーマーメイドがあってそれが本当の私のカラダの本体。ここにあるのはリナとかと一緒でそれが生身になっているだけ。本体そのものは星界にあるし。
イリーシャ:
そしてここにあるイシュタルが梨乃の本体のカラダ。
向日葵:
これが梨乃さん?
イリーシャ:
おいるー姉。 イシュタルの本体である光バイオコンピュータが載ったバイオユニット「橋本梨乃」というシステムの意識コアをスプロールのコアGRIDに退避させたのを回収時にクロートーと組んでイシュタルの記憶参照因子を封印したのはお前だな。 サタンいや。イナンナ。
アトロポス:
えっ?
ルシフェル:
何の事かお姉さんワカラナイな~♪
梨花:
はいどうぞ!
イリーシャ:
おいイナンナ、「お前の脳の半分」を吹き飛ばしても良いだぞ? バレて無いとでも思ってたか?
SE:
がちゃ♪
ルシフェル:
ひぃ!
梨々衣:
お姉さま! ここは降伏しましょう!
クロートー:
イナンナ様! 生きていればまだお家再興の機会もございます!ここはお引き下さい!
アトロポス:
イナンナ様? 引退してないと?
向日葵:
ケルブちゃんがるー姐さんの脳の半分? どういう事?
クロートー:
あの私が全てイケナイんです! ご主人様達の地上での巨人同士の争いのお話を聞いて、イナンナ様から聞いていたイシュタルが乗る巨人って頭の中で繋がって、そんな戦場にご主人様も梨々衣様もアトロポスの妹のイシュタルを出したくないと。 ご主人様と梨々衣様は仕方ないとしても最悪でもイシュタルだけでも・・クロートーがイシュタルの代わりにこの巨人を動かせないかと思って‥‥
イリーシャ:
それは無理だろ?
梨々衣:
わたくしも無理だと言ったのですが、納得しませんで‥‥
ルシフェル:
クロトを説得できる時間をかせげれば良いかと? 説得できるまではイシュタルの因子がなければこの地上にいる梨乃はアーマーメイドも動かせませんし、コアGRIDはおろか星界にももどれませんし…
梨花:
クロト・・・それを決められるのはクロトではなくて梨乃本人だけだ。 梨乃が戦う理由はまだわからないけど、梨乃が「自分で戦う」と決めたならそれを他の人は邪魔しちゃいけない。 それに梨乃のこの地上の本当のカラダは梨乃のモノだ。 それを取り上げるのは姉のすることかな?
クロートー:
スイマセンでした。 イシュタルにチカラを返します。
梨花:
それに今の梨乃が梨音お姉さまの為に一緒に戦えなかったら悲しむと思うけど。
クロートー:
そうですね…
向日葵:
梨音お姉さま?
イリーシャ:
えっ? どういうこと?
梨花:
向日葵・・・梨音と梨乃の命は救ってくれないか? 助命嘆願を願いでる。代わりにるー姐とこの猫は今すぐ油揚げにするから
クロートー:
ご主人様とイシュタルを救う為に自ら生贄に・・・
アトロポス:
まさに慈愛なるイナンナ様
梨々衣:
エリーザはわたくしとノーラが面倒みますので。安心して揚げれて下さいませ。
ルシフェル:
ちょっとアンタ達なんで私が油揚げにならなくちゃいけないのよ!
その14へ続く