第五百九十五話 Shining SOUL その11
ミーナ:
あぁ~
ギティ・ティシュタル:
ひぎゃああ!
フロリー:
この度の御ディーヴァ・ローカGRID連合へのご迷惑は、元凶であるこの我が主、ウーラノスの首を刎ねる事でどうか詫びとしてお納めいただきとうございます!
梨音:
インドラ様がこの下賎な首を刎ねるが汚らわしいというなら、命じて下さればこの戦乙女アテーナーが喜んでこの首を刎ねさせていただきます!
すみれ:
ひぃぎぃぃ!
インドラ:(注)
皆さん!落ち着きましょう、ねっ? 詫びとかそういうはいりませから!
注:インドラ
デーヴァ神族に属する雷霆神、天候神、軍神、英雄神
特に『リグ・ヴェーダ』においては、最も中心的な神であり、ヴァルナ、ヴァーユ、ミトラなどとともにアーディティヤ神群の一柱とされる。また、『ラーマーヤナ』には天空の神として登場する
漢訳では、因陀羅・釋提桓因・帝釈天・天帝釈・天主帝釈・天帝・天皇などと書かれ、特に仏教における帝釈天の名で知られている。
インドラ神のルーツは古く、インド=イラン共通時代までさかのぼる軍神であり、紀元前14世紀にヒッタイトとミタンニとの間で結ばれた条文の中に名前があることから、アーリア人の移動とともに小アジアやメソポタミアなどでも信仰されていた神であったことが確認されている。
インドラ:
ヴィシュヌ様! どうにかして下さい!
ヴィシュヌ:
あのディオーネ殿、当方しましては詫びなど求めないばかりか、弊連合の1地域の住民が今後は幸せに…
幸:
いや、これは立派な弊連合からそちらへの内政干渉になりますから。戦争や賠償金や領土割譲など求められても当然の事です。しかし状況が状況の為、当方としてはできるだけ穏便にすませたいのです。よってここはウーラノスの首一つでどうか収めていただきませんか?
ヴィシュヌ:
当方しましてはそんな事を求める事はいたしませんので! どうかウーラノス殿の命をとるなど。
フロリー:
ヴィシュヌ様。ウチの組としましてもこんだけの事を仕出かしてケジメをつけないわけにも、いかねえんですよ。 この天空大邪神のタマ出しだすので受けって下さいや。
ミーナ:
ふ~んやっぱりコチラへ飛ばされた元凶はご主人様か。
ティシュタル:
コ…コレナンナンデスカ…ヴィシュヌ様にインドラ様に、ディレーネ様、ウーラノス様に、アテ-ナー様、あれは運命の女神のフォルトゥーナ様…タマ差し出すって…クビ!
ミーナ:
地上では「いつもの事」だから。
ティシュタル:
イツモなんですか?
ミーナ:
私に考えがあるからちょっと待ってて。
その前にさすがにこの格好では、あの方達の前ではが失礼になるわね。
ミーナ:
衣装チェンジ! こんなもんなかな?
ギティ・ティシュタル:
あぁ…
ミーナ:
行って来るわ
ティシュタル:
はい。
ミーナ:
ディオーネ様、ヴィシュヌ様。 弊ガローデマーンGRIDに起こし下さり誠に光栄で御座います。
ヴィシュヌ:
ミーナさん、いえアフラ・アールマティー殿、押しかけてしまい申し訳ございませんわ!
なんて可憐で神々しい! これは民の人気はマティー殿に取られてしまいますがディーヴァローカGRID連合は新生女神アフラ・アールマティー殿により一層民の結束と忠誠心は上がる事間違いなしですわ!
幸:
ミーナ、いえアフロ・アールマティー殿お綺麗ですよ。 まさかオリュンポスGRID連合に引き抜くわけにも…
ヴィシュヌ:
ディオーネ殿ダメですよ! それこそ戦(いくさ)になりますわよ!
幸:
わかってますヴィシュヌ殿♪
ミーナ:
インドラ殿、お初にお目にかかります。アフラ・アールマティー、地上ではミーナと申します。何分この世界に来たばかり、ご指導の方よろしくお願い申しあげます
インドラ:
ディーヴァGRID電脳神並びにディーヴァローカGRID軍総司令官をしているインドラと申す。
突然こちらの世界に来てすぐにGRIDの立て直しを臣下と共にしたと聞いておる。その活躍はまさに英雄。そのような英雄電脳女神と同じ連合に居れることを感謝している。 盟友として今後ともよろしくお願いする。
ミーナ:
こちらこそ、我が民共々よろしくお願いいたします。
インドラ:
それでですな、よかったら我がディーヴァGRIDに招きたいのだが‥
ヴィシュヌ:
ほうそうですの~♪ しかし残念ながらマティー殿、地上ではミーナ殿は天王ウラーノスどのに仕えておる。ウーラノス殿は強いですし、ミーナ殿は本当に女として忠誠を誓っております。インドラごときが落とせる安い女ではありませんわよ。まさに高嶺の花どこか星天の花
インドラ:
そうなのか…まあ他心なく案内したいので一度ディーヴァに視察に来てくれ歓迎いたす
ミーナ:
ありがとうございます。 臣下と相談してお返事いたします。
インドラ:
良い返事を期待しておるぞ。
ミーナ:
そ・れ・で。やっぱり私がこの世界に飛ばされたのってご主人様のせいなんですね?
すみれ:
はい。すみれとダイレクトリンクしたせいで、ウーラノスGRIDと繋がってそれが衛星アールマティーと接続して…天空至高管理電脳アフラの機能をアールマティーに与えてしまったらしく…
ミーナ:
良くわかりませんが、私はこちらに来て、こっちのマティーの記憶も無くて大変だったんです。これから色々しなくちゃいけないので、ご主人様…「できるだけ」手伝って下さい。
フロリー:
えっこっちの記憶が融合してないの?
梨音:
部下と一緒にアーレスが送り込んだ潜入部隊を壊滅させたって聞いたよ?
ミーナ:
アーレスってのはしりませんが村近くのゴブリンを三十匹くらいは前哨基地になっていた坑道ごと全滅させました。たしかに最後の首領は強かったので部下に任せると危険なので私がタイマンで終了処分しましたが‥
インドラ:
単騎でデビルアンカーを‥?
ミーナ:
たしかに機動外骨格なみだったし閉鎖空間だったので手強かったですね。坑道の構造がもろくて機動力でどうにかしましたけど。
梨音:
それは手強いね
ミーナ:
それで梨音先輩、ご主人様はウーラノスGRIDのこともあるので「タマ」取るのは勘弁してください。かわりにフロリー、電気拷問の電圧あげていいから。
梨音:
うん…まあ残念だけど…
インドラ:
えっ? 電気拷問?
ミーナ:
それでわたしのマティーの記憶って治るの? 治らなくても必要な知識の分とかは…
フロリー:
たぶん、基本フォーマットがアールマティーとウーラノスでちがって‥吹き飛んだかも。残っている記憶はたぶん今でも自然につかってるはず?
ミーナ:
あーりんご系のPCのディスクなのに窓系のPCでフォーマットしちゃったみたいな? 服の換え方とか自然にできたし…そういうことか…
フロリー:
そういう理解でいいかな…
ミーナ:
ご主人様のせいで吹き飛んだということね。
梨音:
やっぱりタマ取った方が良いって
すみれ:
うっ‥‥
ミーナ:
ご主人様、身を粉にしてこのGRIDに当分泊まり込みでミーナと我が民にご奉仕して下さい。
すみれ:
はい…すみれはミーナさま、アフラ様の忠実な飼犬です。 なんでも言う事聞きます。
梨音:
他の主人の飼い犬のタマ取るわけにはいかないからしかたないか
インドラ:
ヴィシュヌ様はやっぱり最高です…こんなに怖くない…
ギティ:
何そのアーレスのデビルアンカーが率いる先遣隊を前哨基地ごと全滅させたって…何をティシュタル様たちしてきたんですか?
ティシュタル:
色々ありまして…デビルアンカー…強かったわけだ…それは聖火炎舞が効かないわけだ…魔族だし。
その12 へ続く