第五百九十五話 Shining SOUL 前編 その3

 
ラーダン:
あれは間違いなくゴブリンの巣だと思います!

ミーナ:
ゴブリン…

ミーナ:
ゴブリンといえばRPGでいえば雑魚だよね?

ティシュタル:
あーるぴーじーっていうのは知りませんが、ゴブリンはそこそこ強いですよ。魔法などは弱いのものしか使ってきませんがシャーマンはいますし。 体力や筋力は人間の三倍以上あります十分脅威です。それに群れで生活しているので…それより本当にゴブリンの巣なの? 野犬の巣とか…

ラーダン:
あ~お姉ちゃん私の目を信じてないんだ! アレはゴブリンの巣だよ! ちゃんとゴブリンシャーマンの結界の骨を確認したもの!

バハーラク:
兵長、そんな近くにあるなら、この村を襲う為の前哨基地でしょうね。

ボルール:
そうだろうな。 放置はしておけん。

ドルリ:
だよね。

ボルール:
だがしかし…

マフター:
我々はできるだけ早くペルセポリスに戻りマティー様の為にオリュンポスGRIDと連絡とる事が重要ではないか?

ミーナ:
何を言っているんですか! 民間人の事案が優先です。 それは最初に決めましたよね? 

ティシュタル:
「みんかんじん」というのは民の事ですね

ミーナ:
それに今回は民間人に危険が及ぶ可能性がある事案です。ここは率先して行動し民間人の安全を確保すべきです。

ミーナ:
ボルール兵長! それくらいの自由行動権はこの小隊にございますよね?

ボルール:
貴女様とティシュタル様の護衛の為の神殿聖戦士隊だ。指揮権は貴女様にあります。

ミーナ
ティシュタル副長、意見を。

ティシュタル:
副長? そうですね…ゴブリンでも野犬でも実際に行商人が襲われ、家畜に被害が出ているのは事実です。 この村の安全確保するのは、村を管理する神殿の務めだと思いますので、ゴブリン討伐に賛成いたします。

ミーナ:
解りました。ありがとうございます。

ドルリ:(小声)
兵長より隊長ぽいです。

ボルール:(小声)
貫禄あるな‥

ミーナ:
兵長お願いがあります。破損の為の予備の武具があると思います。 私に剣とナイフを貸していただきたいです。

ボルール:
それは予備の武器はあるが…

ラーダン:
マティー様もお戦いになる御つもりですか? こちらの記憶が無いのでは?

ミーナ:
星界ではの話です。 地上世界では私はエンパイアクラブミリタリアの下士官です。それなりに訓練と実戦を積んでます皆さま達の足手まといにはなりません。

ボルール:
下士官? 地上でのマティー様も戦士でもあるのか?

バハーラク:
まさに文武両道の我らが電脳女神様だね。

バハーラク:
マティー様、武具についてですが…すでに貴女様は御持ちです。記憶が無くてもコマンドワードを唱えれば呼び出せるはずです。

ミーナ:
持っている?

ラーダン:
マティー様のデバイスとても神々しいですよ!

〇翌日

ミーナ:
こういう恰好ができるなら早く教えてくれたら良かったのに。あの恰好だと歩きづらいし…

バハーラク:
その恰好はリソースをですね使いますし、武器がむき出しですし…いちおう謙遜と慈愛と慈悲の電脳女神の神殿ですからその主神様が普段からその恰好は…

ミーナ:
慈悲をくれてとっと楽にしてあげれば良いんでしょ? この剣で…

バハーラク:
いや…そういう意味では決して…ひぃ‥‥

ティシュタル:
うわぁ‥‥武器持つと性格変わるのは変わらないんだ‥

ラーダン:
皆さん! そろそろ相手の哨戒区域に入ります! ご準備を!


その4 へ続く