第五百九十六話 UniVerse 前編 その7

 
ボルール:
…………

ブンッ!(大剣が振り落とされる音)

梨音:
アテーナーブレード!

SE:
シュバアアアアン! ドンっ!

ボルール:
!?

梨音:
おいそこの兵士。 何もせず死ぬな。 兵力が減るだろ。 戦場で勝手に死ぬ権利など兵士には無いんだよ。

インドラ:
ボルール兵長、アテーナー殿の言い方は兎も角言っている事は正しい! 戦わずして戦士が死ぬな!

梨音:
言い方も何も無いでしょう!

ボルール:
インドラ様! えっ?! こちらの方がオリュンポスの戦電脳女神アテーナー様?

ミーナ:
ボルール兵長、避難民の避難経路の安全確保の為に遅れてごめん。聖戦士団が介入してくれ持ちこたえてくれた御かげで多くのイレ・イフェ市民が助かったわ。ありがとう。

ボルール:
いえ…申し訳ございません・・・ドルリ神官を御護りする事ができませんでした・・・

ミーナ:
まだ霧散せずうちのGRIDに意識データが留まっている! これなら大丈夫!

オン・アフラ・ソワカ!

シュン!

ドルリ:
うぅ…

ボルール:
えっ?!

ドルリ:
あれマティー様? 私死んだんじゃ?

ボルール:
奇跡だ‥‥ドルリ、マティー様が奇跡を起こしてくださって…(号泣)

ミーナ:
いちおう駆け出しとはいえ電脳女神なので…女神らしいことをしてみました。

梨音:
おい新人電脳女神とその臣下ども、感動に浸っている所悪いが。
小さいのはあらかた片づけたが、ちょっとアレはまずそうなので、そのお嬢ちゃんつれて下がってもらって良いかな?

ミーナ・ボルール:
ぁぁ‥‥

ドルリ:
ナニ…アレ…?

ボルール:
巨人‥‥

梨音:
40mって所かな、複合装甲なみの防御力はありそうだね。バリアとかもあるかなあったらいやだな。

ミーナ:
機動力もありそうですね…人型ですし。

リラー:
インドラ様! ここ以外全ての部隊後退完了です!

インドラ:
マティー殿、アテーナー殿、聞いた通りだ! 一度陣まで下がるぞ!



その8 へ続く