第五百九十八話 アヴァロンの王冠 前編 その2
エリシア:
アナエルを加倉花恋の二人目の専属メイドにしたいと?
花恋:
はいエリシアメイド長様
エリシア:
お姉ちゃん、どうしたらいいかな?
アリエル:
切腹は論外として、お手打ちでは軽すぎますわね。ここはやはり向日葵さんにならってみたらいかがでしょうか?
花恋:
…油揚げ…
エリシア:
アナエルが不憫すぎる
アナエル:
いえ…その…
エリシア:
ご主人様、面を上げい。
花恋:
はいなんでございましょうかエリシア様。
エリシア:
ご主人様はアナエルが何者か気付かないの?
花恋:
えっ?
エリシア:
これはとぼけて無くて本当に気づいてないのか‥
アリエル:
元ご主人様は本当に鈍い方ですから。
エリシア:
あれだけ命を懸けてずっとご主人様に尽くしてきたのに…
花恋:
えっ・・・?
エリシア:
ねっ、ぴよ吉。いやセレーネ。
アナエル:
ピヨ…このカラダだと恥ずかしいですね。
花恋:
ぴょ吉?
哲也:
コアGRID名電脳管理神アナエルのオリュンポスGRIDでの名前は月の電脳女神セレーネだ。すみれがセレーネの上位管理電脳女神テイアーを顕現させ従神にしてくれたおかげで、AVALON GRIDに接続できた。
そのため、アリエルから分離した部分の意識コアユニットを統合することができ、本来の電脳女神意思体として稼働できた。
彼女は衛星セレーネの電脳意識体であり、地上のアーマーメイドセレーネのメインバイオプロセッサだ。
完璧になった彼女の地上の体は、国立生命科学研究所内のポット内にニューロチップも搭載された状態で存在している。それが稼働できる。
エリシア:
すみれが手を出しテイアー化したパリーヤーについてのケジメはちゃんと取ったから心配しなくて良い。
アリエル:
エリアルとカイルスさんが優萌さん達の前で言葉通りの意味で焼き土下座にしたそうですわ
花恋:
あのメンバーなら本当にやる‥‥剛史お兄ちゃん気絶したらしいぞって‥軽く言わないで下さい!
アナエル:
またすみれ様やくま太さんに迷惑をかけてしまいました。
花恋:
すみれ達にはお礼言わないとね。
エリシア:
そうじゃないでしょ? なぜこの本来の姿になったのか? アナエルの気持ちは花恋が一番わかってるよね?
花恋:
アナエル、今の花恋のこのカラダだと胸に抱きしめるのは無理かな…。最初に今までぴよ吉と呼んでごめんね。謝る。女の子だったんだね。そうだよねセレーネは女神だし。
アナエル:
あの名前は真理愛様がつけてくれた名前なので気にいってますので。あと遠隔ドローンとしてこれからも動かしますので…その時はぴよ吉と呼んで下さい。
花恋:
わかった。改めてこれからも…よろしくね。ずっと一緒だよアナエル。
アナエル:
はいマスター…いえ…ご主人様。
アリエル:
しかし元ご主人様も元カノの前で良くやりますわね。
エリシア:
まあエリシアはカラダだけの関係だし。彼女はアナエルにまかせるけど夜伽はさしてね。少したったら一緒でも良いし。 後でちゃんと夜伽の時間は取ってあげるから、いまは遠慮してもらえるかな?
アナエル:
夜伽?!…ひぃぎ…ご主人様とお姉ちゃんと3P…百合姉妹丼…
花恋:
あの剛史お兄ちゃんこれは焼き土下座にした方が良いって! 良く無いですから!
シュン!
すみれ:
ご主人様! お兄ちゃん! 来たよ!
紅葉:
すみれさんのお届けと、お迎えに参りましたわ。
高次元超距離転移とSQUIDの併用は疲れますわ。 人使い荒すぎですの…
花恋:
すみれ? 紅葉さん?
その3 へ続く