第五百九十八話 アヴァロンの王冠 前編

 


 〇前話 

 
花恋:
それで先生、秘密裡に緊急に重要なお話と言うのは?

哲也:
うん…

哲也:
あのな…オレが生前は花恋ちゃんの命を狙っていただろ? AVARONの組織として。

花恋:
そうだったみたいですね。まあセレーネのパイロットである花恋がよりによってエンパイアクラブミリタリアに所属、下手したら当時のエンパイアクラブオーナー連合評議会議長であったヴィクトリア女史の命令でセレーネを使い全世界に侵攻するかもしれない。そんな危険人物は排除しかありませんよね?

哲也:
そうなんだが…花恋ちゃん、あのな? オレは花恋ちゃんの命を狙っていたんだぞ? まあ部下であるウリエルから始まり、機動部隊の隊長の鈴音や、副官の桃子にまで裏切られていたから、花恋ちゃんは無事だったが…

花恋:
さすがすみれのセンパイの鈴音先輩。 そして育ったお屋敷のメイド長。そして剛史お兄ちゃんの愛人のトリオ。 総司令官を裏切るとは言語道断ですよね。 最初聴いた時は花恋も驚きました。 先生のご苦労理解できます。

哲也:
そうじゃなくて…

哲也:
謝ってすむものではないが、他に手が思いつかなかったとはいえ、花恋ちゃんの命を狙う命令を下していた事を謝る。

花恋:
えっ? なんで先生が謝るんですか? 花恋は気にしてませんよ? あの状態で先生のお立場なら仕方がないと思います。花恋が先生のお立場でも同じ事をしたと思います。
それにヴィクトリア前議長が追放されてからは花恋の抹殺命令はすぐに取り消されたと聞いておりますし。 謝罪をしていただく必要性はありませんのでお顔を上げて下さい。

花恋:
ただ一つ花恋から先生に言いたいのは、抹殺命令を出しておきながら、花恋を仕留めきれなかったこと。 それは問題だと思います。

哲也:
えっ?

花恋:
花恋なら、花恋が自ら出向き多くの人々の平穏な生活を破壊する危険分子である花恋を必ず抹殺、排除する事を完遂していたと思いますので。 ですから今後は軍事作戦などは専門家に…といっても今はすみれなので、花恋なみに容赦はしないので心配しませんが。

哲也:
そうか‥花恋ちゃんもすみれも梨音ちゃんもフランソアちゃんも、そろいそろって怖いな。 

哲也:
それでな…エリシアは許してくれたんだが、アリエルは未だに許してくれなくてな、直接口を聞いてくれないんだ。 DMで送れとか、文字チャットでなら良いとか…。

花恋:
えっ? アリエル姐さんが?

哲也:
とても困っていてな。 花恋ちゃんからアリエルに言ってくれないか

花恋:
わかりました。花恋は怒っていないので。では直接謝られたとアリエル姐さんには伝えて説得してみます。

哲也:
スマンな。 それと…

SE:
コンコン♪(ノック音)

哲也:
入ってくれ。

女の子の声:
し…失礼! 致しましゅ! ああぁ‥噛んじゃったぁ‥

アナエル:
えっと…その…お飲み物をお持ちしました。

哲也:
おい気持ちは解るが手が震えてるぞ? 落ち着け。

アナエル:
ひぃ…だ…大丈夫です…どうぞ…

花恋:
おぉ~緑茶と桃饅頭だありがとう。 先生この子は?

哲也:
自己紹介させる。 ほら。

アナエル:
えっと…ご…ご当主様。 わ…わたくし…は…

哲也:
ちょっとまて、なんだその「ご当主様」とは? 花恋様で良いし。口調も無理せず普通にした方が良いぞ?

アナエル:
はぁいぃ。 花恋様、私はアナエル・スカリジェと言います。

花恋:
スカリジェ? もしかしてアリエル姐さんやエリシアの妹? スリエルとかエリアルとか。

アナエル:
はぁいぃ。エリアルお姉ちゃんの妹になります。

花恋:
ほへえ~そうなんだ。エリアルの妹。

哲也:
それでな、もう一つ重要な案件というより、こちらが本題なんだが、このアナエルを花恋ちゃんの専属メイドとして託したいんだ。

花恋:
えっ? こんな可愛い子を花恋の専属メイドに?

アナエル:
かっ…可愛い?!

哲也:
良かったなアナエル可愛いって。 

アナエル:
ひぃぎぃっ!
 
エリシア:
アナエルを加倉花恋の二人目の専属メイドにしたいと? 

花恋:
はいエリシアメイド長様

エリシア:
お姉ちゃん、どうしたらいいかな?

アリエル:
切腹は論外として、お手打ちでは軽すぎますわね。ここはやはり向日葵さんにならってみたらいかがでしょうか?

花恋:
…油揚げ…

エリシア:
アナエルが不憫すぎる

アナエル:
いえ…その…

エリシア:
ご主人様、面を上げい。

花恋:
はいなんでございましょうかエリシア様。

エリシア:
ご主人様はアナエルが何者か気付かないの? 

花恋:
えっ?

エリシア:
これはとぼけて無くて本当に気づいてないのか‥

アリエル:
元ご主人様は本当に鈍い方ですから。

エリシア:
あれだけ命を懸けてずっとご主人様に尽くしてきたのに…

花恋:
えっ・・・?

エリシア:
ねっ、ぴよ吉。いやセレーネ。

アナエル:
ピヨ…このカラダだと恥ずかしいですね。

花恋:
ぴょ吉?

哲也:
コアGRID名電脳管理神アナエルのオリュンポスGRIDでの名前は月の電脳女神セレーネだ。すみれがセレーネの上位管理電脳女神テイアーを顕現させ従神にしてくれたおかげで、AVALON GRIDに接続できた。
そのため、アリエルから分離した部分の意識コアユニットを統合することができ、本来の電脳女神意思体として稼働できた。
彼女は衛星セレーネの電脳意識体であり、地上のアーマーメイドセレーネのメインバイオプロセッサだ。
完璧になった彼女の地上の体は、国立生命科学研究所内のポット内にニューロチップも搭載された状態で存在している。それが稼働できる。

エリシア:
すみれが手を出しテイアー化したパリーヤーについてのケジメはちゃんと取ったから心配しなくて良い。

アリエル:
エリアルとカイルスさんが優萌さん達の前で言葉通りの意味で焼き土下座にしたそうですわ

花恋:
あのメンバーなら本当にやる‥‥剛史お兄ちゃん気絶したらしいぞって‥軽く言わないで下さい!

アナエル:
またすみれ様やくま太さんに迷惑をかけてしまいました。

花恋:
すみれ達にはお礼言わないとね。

エリシア:
そうじゃないでしょ? なぜこの本来の姿になったのか? アナエルの気持ちは花恋が一番わかってるよね?

花恋:
アナエル、今の花恋のこのカラダだと胸に抱きしめるのは無理かな…。最初に今までぴよ吉と呼んでごめんね。謝る。女の子だったんだね。そうだよねセレーネは女神だし。

アナエル:
あの名前は真理愛様がつけてくれた名前なので気にいってますので。あと遠隔ドローンとしてこれからも動かしますので…その時はぴよ吉と呼んで下さい。

花恋:
わかった。改めてこれからも…よろしくね。ずっと一緒だよアナエル。

アナエル:
はいマスター…いえ…ご主人様。

アリエル:
しかし元ご主人様も元カノの前で良くやりますわね。

エリシア:
まあエリシアはカラダだけの関係だし。彼女はアナエルにまかせるけど夜伽はさしてね。少したったら一緒でも良いし。 後でちゃんと夜伽の時間は取ってあげるから、いまは遠慮してもらえるかな?

アナエル:
夜伽?!…ひぃぎ…ご主人様とお姉ちゃんと3P…百合姉妹丼…

花恋:
あの剛史お兄ちゃんこれは焼き土下座にした方が良いって! 良く無いですから!

シュン!

すみれ:
ご主人様! お兄ちゃん! 来たよ!

紅葉:
すみれさんのお届けと、お迎えに参りましたわ。
高次元超距離転移とSQUIDの併用は疲れますわ。 人使い荒すぎですの…

花恋:
すみれ? 紅葉さん?

マリアンヌ:
この姿のご主人様ぁ可愛いでしゅ♪ はぁ♪はぁ♪ じゅるぅ♪

エステル:
あんっ…マリアン、そこは胸ですわ…ダメです…ヤメテ下さいませ…

マリアンヌ:
良いでわないかぁ~良いでないかぁ~!

幸:
どこの悪代官よ…マリアン同性の夫婦だと言ってもTPOってあるからね?

真理愛:
よしよし♪

すみれ(幼いアバター):
な・で・る・な!

フランソア:
懐かしい! すみれと初めて出会ったのはそれくらいの時!

カイルス(すみれに化けている):
お姉ちゃんは昔はこんな感じだったんだ。

梨々衣:
可愛いですわね、フロリーさん!

フロリー:
ソ…ソウデスネ…。

紅葉:
ヴァルマさんどうでしょうか?

ヴァルマ:
紅葉さんと梨音さんのSQUIDの同期により完全にこのブリッジ内は電子的に不可視化を実現しています。 盗聴の心配はないかと。ここに繋がるドアや転移なども遮断継続中です。

梨音:
さすがにダブルSQUID抜かれたら手無いし。

レスフィーナ:
ヴァルマ引き続き監視の継続をお願い。

ヴァルマ:
了解!

パン!パン!(手を叩いている)

紅葉:
皆様注目ですわよ。 すみれ隊長お願いしますわ。

すみれ:
皆さん、フランソアさんとエステル議長のメーの離脱と回収など修正がありましたが、みんなの協力により無事リカバリーできました。各別動隊は無事にすでに配置完了していると報告を受けております。

すみれ:
しかしここからが本番です! 気を引き締めてまいりましょう。 敵を騙すにはまず味方から! カイルスに全てがかかっている!

カイルス:
お姉ちゃんの真似とかバレないのかな…

すみれ:
フロリーと真理愛がサポートしてくれるガンバレ!

フロリー
丸投げですか…

すみれ:
すみれは前線のお兄ちゃん達と合流するので、本隊の総指揮は梨々衣ちゃんに任せます。

梨々衣:
任されましたわ

すみれ:
ニンニルコアの回収と特別領域へのGATEの確保は梨音ちゃん達に任せるお願い。

梨音:
任せて下さい!

梨々衣:
謀反ですわ! 楽しみです

真理愛:
マリも反乱軍に参加することが夢だったので!

フロリー:
真理愛様どんな夢ですか…

すみれ:
地上と星界双方全ての人類の興亡は我らロンゴミリアドの働きにかかっています! 各自の奮闘を期待し訓示とします!

フロリー:
スケールデカスギ・・・

紅葉:
皆さん命を懸ける時ですわよ!

レスフィーナ:
世界を引っ繰り返しましょう!

エステル:
merci marianne(メルシーマリアンヌ)

マリアンヌ:
お嬢様、足元にお気をつけて下さい。

フランソソア:
みんな只今!

ルゥナ:
お姉ちゃん達お帰り!

郁恵:
お帰り! お土産!

律子:
姉よりお土産ですか‥あのわたくし達は遊びに行ったのでは…

優樹子:
えっお土産ないの?

律子:
お母様まで

エステル:
見学にった学園の購買で校章入りのクッキーを買ってまいりましたわ♪

愛里栖:
クッキー!

綾愛:
萌香さんがデルポール家のハウスキーパー…メイド長になったんですが。

萌香:
まあメイド長といってもメイドは私一人だけどね。

綾愛:
えっ? この大きなお屋敷をお一人で?

美里:
私も驚いちゃった。

萌香:
二人とも荷物運ぼう。綾愛お部屋に案内するわ

美里・綾愛:
はい!

ルスラン:
あのエステルちゃんに付いているメイド、電脳女神カオスではないか?

Drフィッツジェラルド:
マリアン、付いて来てしまったのですわね。地上名マリアンヌ。電脳女神カオスは地上ではエステルの同性の妻ですわ。言ってませんでした?

ルスラン:
聞いてないぞ…さっきからGRID全体に起きているリソースの増減はアレが原因か…

ユースティティア:
博士只今もどりました。フランソアさん、エステルさんのメー回収ならびにデバイスの格納無事にすんだのですが…少しご報告が・・・

ルスラン:
ご苦労様、わかった下で話そう。

ルスラン:
そうか…エステルちゃんは結婚していたのか…まずはおめでとう。

エステル:
はいありがとうございます叔父様。

ルスラン:
それで今回のメーの回収作戦において、妻のカオス…マリアンヌちゃんが協力してくれたと…。

エステル:
はい。しかし一度会ってしまったら、寂しかったみたいで。もう離れたくないと…わたくしもリソースの不安定化ですか?があるのでダメといったのですが…マリアン付きのメイドの綾愛と一緒に離れなくて…

フランソア:
ねえパパ~駄目かな? マリアン達が可哀そうだしどうにかならない? メーの回収の時の作戦でとてもがんばってくれたんだよ! 四十mを超える巨人妖魔を引き付けてくれたり。マリアン達がいなかったら回収なんか無理だったよ!

ルスラン:
うんそうだな。 リソースが不安定化するといっても許容範囲内だし。 どうにかパパがするよ。

エステル:
ありがとうございます叔父様!

フランソア:
パパありがとう!大好き!

ルスラン:
メーの回収を手伝ってくれた英雄を屋敷から追い出すわけにもな? ただ力などは使わないようにエステルちゃん注意してくれないか?

エステル:
はい当然もうこのGRIDに入る前に言い含めて注意しておりますわ。

ユースティティア:
それで博士、カルポ総長から書簡を預かっております。

ルスラン:
総長から? 封印付きか。解ったすぐに拝見しよう。

シュン!

花恋:
ここがコアGRID? スプロールの中心…

アナエル:
ご主人様は初めてでしたっけ? 先ほどの所もコアGRIDの一部なのですが特殊な場所なので、こちらが一般的なコアGRIDになります。

紅葉:
パパ達は娘を何だと思っているのか…

哲也:
本当にスマン紅葉ちゃん。秘密裡に移動するにはキミか梨音ちゃんに頼るしか無くてな…

源三:
なんか美味しいモノでも哲也と食べさせるから許してくれ!

花恋:
これが街?

アナエル:
はいそうです!

源三:
花恋くん、アナエルちゃんとりあえず腹ごしらえでもしよう。

花恋:
閣下、はい頂きます! 行こうアナエル。

アナエル:
はいご主人様。
 
アナエル:
ご主人さま、焼き鳥とても美味しいです♪ ピヨおぉっ!って感じです♪

花恋:
そう良かったね…
(いままでぬいぐるみとはいえトリの姿だったのに‥‥共食いじゃないの?)

紅葉:
パパもお義父様も春海や優樹子さんが居ないからってこの時間からお酒ですか?

源三:
シラフでこんな事やってられるか!

哲也:
激しく同意だ。めずらしくオマエと意見が合うとわな!

紅葉:
あの飲んだくれのパパ達はほっときまして。アナエルさん本当に美味しそうに食べますわね。

アナエル:
はい! 何食べても珍しくて! ぴよ吉のカラダのときは不完全だったので、こちらの世界でも皆様が食事をするのを観てるだけで食べられなかったので‥‥嬉しくて

花恋:
そうだったね。くま太とかにゃん太はこっちの世界だと食事するのに…特ににゃん太は大酒のみだし…デメテル大使と良く飲んでるし。 くま太はコーヒーの味にウルサイし。クロトのポチはドラゴンなのに甘いモノに目がないし…

紅葉:
にゃん太さんは酒の神バックスですかね

アナエル:
何よりご主人様や皆様と同じ食事を一緒に取れるのが嬉しいので。

紅葉:
そうですか。

花恋:
これからは一緒に色々なモノを食べよう。

アナエル:
はいご主人様、楽しみです!

源三:
花恋くん。バイオメイドを解放した上に今の人間・・・この場合は現生人類というんだがなと仲良くする方法はあるかな?

哲也:
おい源三、なに唐突に酔ったのか?

源三:
いいじゃないか、偶には若い者の意見もオジサンは聞きたいんだ。

花恋:
閣下、申し訳ありませんが、わたくしは一介の兵士です。そのような事を考える立場には御座いません。

アナエル:
………どうぞ。

花恋:
ありがとう。

哲也:
おい源三。これはどういう事だ? オマエも瑠莉も部下にどういう教育をしている。現場で戦う兵士一人ひとりが何の為に戦い、そしてどうしたら目指す世界を実現できるのか?何の為に武器を取るのか? それが大事というのはオマエと瑠莉の口癖では無かったのか?

源三:
オレもそう教えて来たつもりなんだが………。 花恋くん。オレもキミも戦場では同じ一兵士だ何も変わらん。 その上で同じ戦友としてキミの考えを聞きたいんだ。

花恋:
失礼いたしました。戦友としてなら、私の考えをお答えできますがかなり過激な考えになってしまいますがよろしいですか?

源三:
かまわんし、屈託のないキミの意見を聞いてみたい。

花恋:
わかりました。

花恋:
あくまで私、加倉花恋の考えではありますが「仲良くする」というのが共存と共栄を指す事なら、共栄以前にアポリロイドやそれから派生したモノであるオーダーメイドまでは現生人類と共存は可能ですが、バイオメイドとそれを元に作られたアルティメイドやスプラメイドは現生人類と共存は不可能です。

花恋:
今朝までこのアナエルはヒヨコ型の私のスポッタードローンでした。もちろんピヨ吉は私花恋にとって、アーマーメイドセレーネという愛機であり、その後数々の戦場で死線を一緒に潜り抜けた戦友であり、最愛なモノです。 
記憶が無く何も知らなかった一年前ならいざ知らず、記憶が戻りそれから色々なモノをエリシアや仲間達と見て来た今の花恋なら、ぴよ吉がヒヨコ型をしていようが、人間のカラダをしてメイドになろうが「受け入れる」事を花恋はできます。

花恋:
しかし大多数の一般の人達…特に今、戦場でバイオメイドを只の使い捨てのモノとして使役している人達がそれを受入れることができるでしょうか? それを理解させる為に閣下達はアナエルをこの姿にして花恋に引き渡したんですよね?

源三:
さすが加倉誠一博士の娘様だな。全てお見通しか。

源三:
なら花恋くん。 現在戦場にいたり無理やり使役されているバイオメイドを解放したら具体的にどうしたら良いと?

花恋:
はい。生存圏、世界を分けるしかないかと。そんなことが可能かどうかは私には分かりませんが…
これは理解あるオーバーメイドやアルティメイドに自ら望んで使役されていたり、地上の特殊な施設や製造プラントなどで働く保護されているバイオメイドは除きます。

現在強制使役されているバイオメイドは意識転送して星界に移し、こちらを現実とします。先ほど述べた残ったバイオメイドや、そのマスターであるオーバーメイドやアルティメイド、スプラメイドも、一部の外交用の使節や現生人類の維持管理用の人員を残して、後々はこちらを現実として全て地上から去ります。

まとめるとメイドが生きる世界の移住です。

アナエル:
あの! 私は…ご主人様に教えたり、ましてや焚きつけたりしてませんから!

花恋:
えっ? アナエル何の事を言ってるの?

紅葉:
アナエルさん、大丈夫ですわよそんなこと誰も思いませんから。

源三:
ふむ、花恋くん、それは現生人類をメイドが見捨てる事になるぞ。 

哲也:
その案だとメイドにとって現生人類は面倒みるだけで害にしかならないし。いっそのこと滅ぼして地上に残るということを考えるメイド達も出て来ると思うぞ。

源三:
そして見捨てられると恐れた現生人類は道ずれとする為にメイド達を皆殺しと。

紅葉:
くすすっ♪ 大変ですわね。

花恋:
自滅衝動…沢山戦場でみてきました。

紅葉:
よってこの案を遂行するにはゆっくりと…そして多くのメイドにもましてや現生人類にも知られず実行する必要がございますわね。

花恋:
紅葉さん…何か怖いですよ…

アナエル:
ご主人様早く~♪

花恋:
うんすぐ行くから! しかしスゴイ風景だな…

アナエル:
ばたばたばたばた! 水トリ! あははっ!

アナエル:
えいっ! あははっ! 楽しい!

アナエル:
ご主人様? えっと…大丈夫ですか? もしかして私だけで楽しんでた?

花恋:
いや! 違うの…その…

アナエル:
もしかしなくてもエリシアお姉ちゃんがいないから‥‥寂しくなちゃった?
クリスお姉さまもここにはいないし…

花恋:
いや違うから‥‥逆に今の花恋の顔とかエリシアとかクリスお姉さまに見られたら…どんな酷い事になるか…

アナエル:
酷い事?

花恋:
正直に言うね。アナエル…キミに見とれてたの。 こんな事、物心ついてから初めてで…戸惑ってる

アナエル:
ピヨっ! ご主人様が私に見とれてた?

花恋:
そう…今、抱きしめようとする衝動を必死で抑えている…

アナエル:
抱きしめる?!


アナエル:
ぴよぉおおおおおっ!(そのままひっくり返るアナエル)

ざばーん!

花恋:
アナエルっ!

花恋:
大丈夫?

アナエル:
はい。怖かったです…水は怖くないですが私泳げないので。

花恋:
そうだよねぴよ吉の時もそうだったし。

アナエル:
このカラダになったので今度は泳げるように‥‥

アナエル:
ご主人様に抱きしめられている‥‥はう…意識が…ぴよ…

花恋:
あっ! ゴメンっ! おいしっかりしろ力抜いたらまた水の中に!

アナエル:
ぴ…よ‥‥

花恋:
おい! 仕方ない! えい!

花恋:
ぴよ吉…いやアナエル。イズミル()での夜の事、覚えている?

アナエル:
はい。部隊の後退命令に伴いご主人様と私だけが敵中の真っただ中に取り残されてしまって…雨が降ってて…

花恋:
寒くて…身動きも取れずにキミの事をこうやってずっと抱きしめて…とても心細くて…もう駄目だと思ったら、キミが「諦めるな」って…ずっと励ましてくれて…

アナエル:
翌朝、クリスお姉さまを中心とした小隊が敵中突破して救出してくれて助かりましたね。

花恋:
だから抱きしめるなんか…今更でしょ?

アナエル:
そうですね…


注:イズミル
エーゲ海に面するトルコ西部の都市。イズミールとも表記される。古くはズミュルナもしくはスミュルナ(古代ギリシア語: Σμύρνα) と呼ばれた。イスタンブール、アンカラに次ぐトルコ第3の都市である。

花恋:
こんな所でも日は暮れるんだね。

アナエル:
意識リズムの為に人工的に作っているみたいですが。

花恋:
先生と閣下のお話…どうしようかな…

アナエル:
焦らずゆっくり考えればよろしいかと。アナ・パギスが到着するまで、こちらの時間で二週間以上ありますし。それまでに結論を出せばよろしいと、櫻糀博士も栗田元帥閣下も紅葉様もおしゃってたじゃないですか。

花恋:
時間が相対的‥この世界とすみれ達がいるあの世界とオリュンポスGRIDのある世界、そして当然地上世界と時間の流れ方が全て違うというのもまだ慣れないんだよね…

花恋:
日暮れるとさすがに冷えるねそろそろ宿に帰ろうか

アナエル:
はい。

しゅぅん♪ しゅん!(扉が開いて閉る)

花恋:
次は・・・何しようか? まだ寝るのは早いし何かしたい事ある?

アナエル:
ぴよぉ~? 何ちゃって♪ 

花恋:
こらぁちゃんと答えようよ。

アナエル:
だったら「月が綺麗ですね」

花恋:
うっ・・・無学の花恋でもソレは知ってる・・・あのさ…そうだね…月が綺麗だね…

アナエル:
ご主人様が記憶取り戻す前に私にそう言った時、本当にただ月が綺麗だと言っただけと解っていても私はドキドキでしたよ?(

花恋:
‥‥もうイジワルだな

アナエル:
イジワルはご主人様で~す! 事あることに蹴り飛ばすし! クチバシを拘束するし!
数々の蛮行!

花恋:
ゴメン…悪かったから…本当にスマナイと思ってます! 謝ります!



アナエル:
あれアレは…

花恋:
近寄るな!

アナエル:
ご主人様、大丈夫です。サーチしましたけど危険なプログラムなどでは無いようです。 さすがにスプロール監視機構本部内の特別宿泊所ですから。

花恋:
そうか。

花恋:
スカーレッドバレッド様と月の女神セレーネ様へ…送り主は鈴佳さんとくま太? 
レストランの招待状? 今日の夜だ…夕食のお誘い?

アナエル:
このギフトボックス、ドレスセットが圧縮梱包されてます。 黄色いリボンのが私で赤い箱のがご主人様のですね。当たり前ですがウィルスなども無いですよ

花恋:
それを着て来いということかな?

アナエル:
うぅ…恥ずかしいです。これ大事なところ以外スケスケというか…

花恋:
堂々としてた方が目立たないよ? 水着のビキニと変わらないじゃない

アナエル:
水着はこんな所で着ません! ご主人様は私よりカラダが立派なのに露出少ないしズルイです! これ悪意ありますよ!

鈴佳:
花恋、ぴよ吉ちゃん! ここ!

くま太:
よう!

花恋:
鈴佳さんと、くま太、えっ? 鹿苑寺卿? あの美少女は誰?

アナエル:
うさ子さん?

花恋:
あの美少女が・・・うさ子?!



鈴佳:
うさ子と付き合って瑠莉さん諦めたのは良いんだけど入籍まで十日とか

メリー:
鈴佳さん、信久さんからのプロポーズまで二週間はありましたから…

花恋:
鹿苑寺財閥のゼネラルマネージャーの信久お兄さんがうさ子の電脳意識体と付き合ったばかりかこの世界で結婚? それもこの容姿は…許されるの? 信久お兄さんとだと犯罪臭が‥‥やはり剛史お兄ちゃんの親友か・・・

アナエル:
ぴよぉ~! 美味しいぃ♪ さっきの牛さん焼いたやつも美味しかったけど、このプリンも美味しい! ぴよぉおお!

くま太:
おいぴよ吉‥いやアナエル。美味しいのは解るが「地」が出ているぞ。 あとさっきのは「サーロインステーキ」だ。

アナエル:
牛さんのサーロインという部位のステーキですね覚えました! ぴよぉお! こんな美味しいもの食べて素を出さないとか無理です! ぴよおお! こんな物をご主人様やくま太達は食べていたとわ! ぴよぉ~!

メリー:
ぴよ吉さん、もっとお淑やかに出来ないのですか? そのカラダになったのですから、今後はお付きとしてマスターの花恋様と同行する事も増えると思います。その時に貴女がそんな事では花恋様の評判に関わります。 くま太隊長からも言って下さい。

アナエル:
うさ子ウルサイ! うさ子は小梅さんのお目付け役でしょ? 私のお目付け役ではない。 くま太、ご主人様もそう思いますよね?

花恋:
加倉家は堅苦しい家ではないし。うちのクラブもそうだから。 なあくま太

くま太:
うんそうだな。 (小声)花恋殿もワシに振るな・・・

メリー:
花恋様も公式の場に出ることもあります。

メリー:
くま太隊長も注意する時はちゃんと言わないと駄目です。

くま太:
ふむ…

アナエル:
そういう時はちゃんとするもん。 うさ子はウルサイんだよ。

メリー:
ぴよ吉さんあのですね、普段からできない事は必要な時にもできません‥

鈴佳:
くすすっ! くま太小隊恒例のうさ子の説教タイムが始まった!

信久:
メリー今夜はそのくらいで。ほら花恋ちゃんとアナエルちゃんにお願いする事があるんだろ?

メリー:
・・・うぅ…

くま太:
うさ子、しっかりしろ。

メリー:
はい…

メリー:
花恋様、ぴよ吉さん…いやアナエルさん。 私のマスターである水菜様、そしてナビゲーターであるスリエル様。そして…親友と呼んでくれている小梅様にこのカラダで一緒に会って下さいませんか?

わたし…このカラダの私を受け入れてもらえるかとても不安で・・・。 お願いします。

花恋:
あの子達なら不安がる必要は無いと思うよ? とても喜ぶじゃないかな? まあ一緒に会うのは構わないよ。 ねえアナエル。

アナエル:
はいもちろん。 

花恋:
地上に行ってからって事だよね?

アナエル:
あのご主人様、水菜班長達は…

くま太:
こちらの世界、それもこのコアGRIDに今いるのだ。

花恋:
えっ水菜達が? この世界に? ダイブしているってこと?

アナエル:
はいそうですご主人様。

アナエル:
とても美味しかったです。ごちそうさまでした。

くま太:
明日はワシとメリーで迎えに行くからな。

信久:
メリーの事をよろしく頼むよ。一緒に行きたいんだが閣議を休むわけにも

鈴佳:
鈴佳も本部の仕事が…地上よりこっちの世界の方が忙しい‥

花恋:
花恋とアナエルにお任せを。 メリー、くま太小隊長もいるし心配いらないよ

メリー:
はい。お願いします。

花恋:
でわ皆さん、お休みなさいませ

くま太:
ふむ。 また明日な

鈴佳:
ふふっ、良い夜を。ぴよ吉ちゃんがんばだよ

アナエル:
ぴよぉっ! お…お休みなさい・・・ませ・・・ぴよぉ…

花恋:
クレーターまでしっかり見える。地上から観るより少しだけ上にずれてるかな?

アナエル:
そうですね・・・むぅ~

アナエル:
ご主人様! 今は月面観測何て良いんです! 私のカラダを観測して下さい! 

花恋:
あの‥アナエルさん? 落ち着こう? ねっ?

アナエル:
落ち着けません! 私は勇気を出してご主人さまをお風呂に誘ったんです!
たしかにご主人様の好みはくま太と一緒でクリスお姉さまみたいな大きな胸、巨乳だと知ってますけど!

花恋:
いやアナエルみたいな小さい綺麗な胸も好きだよ?

アナエル:
無理しなくて良いんですよ?

花恋:
いや…あのね別の意味で‥‥今すごく無理してます…あのさそんなぴったりくっついたら…

アナエル:
なんですか?

花恋:
自制が効かなくなって、キミの事を傷つけてしまいそうで・・・

アナエル:
ぴよっ? それって・・・私の事を…欲しいってことですか?

花恋:
そ…それは‥キミは花恋が見とれてしまうくらいに‥魅力的で…

アナエル:
ぴよっ!

花恋:
・・・欲しいよ? それはでも…

アナエル:
でも何ですか?

花恋:
だって今日・・・会ったばかりで…いや違うかぴよ吉としてはずっと一緒だったけど…そのカラダとしては…あの…その…

アナエル:
・・・うぅ…

花恋
うっ!? 

アナエル:
今まで人の事、散々「エロドリ」とか「エロヒヨコ」とか酷い事を…言ってて今さら何ですか? 

花恋:
そ…それは…ゴメン‥

アナエル:
私の事を…滅茶苦茶にして下さってかまいません‥いや滅茶苦茶にして下さい‥お願いします…もう今まで散々…蛮行を行っているんですから。

花恋:
それは…謝るから…

アナエル:
違うんです…私は…ご主人様に何をされても…嬉しいんです…だって…私は…ご主人様の為に、一緒に生きる為に‥‥生まれて来たんだから…ご主人さましか…無いんです

花恋:
アナエル…

アナエル:
だから‥ご主人様がしたいように…して下さい。 それが私の喜びです。

花恋:
………アナエル…

花恋:
あの…本当にいいの?

アナエル:
良いんです。 というより誘っているのは私の方だと思うですか? それで…ご主人様はいつもスル時はクリスお姉さまからもエリシアお姉ちゃんからも基本される方ですが、私とはどうするの?

花恋:
!? そ‥そうかアナエルずっと観てたんだよね‥‥

アナエル:
そうですよ・・・私がいてもお構いなしにシテましたよね? だから~どういう風にご主人様がなるのか~全部知ってますよ。

花恋:
この変態エロドリめ! こうなったら全身にキスしてやる!

アナエル:
ぴよぉぉ~♪ ご主人さまぁ! くすぐったいでしゅよぉ! ぴよぉ!

花恋:
ちゅっ! ご主人様の怖さを思い知らせてやる!

アナエル:
いやぁ~ん♪

スリエル:
リアクタープール定格

水菜:
起動シーケンスオートで進行中

スリエル:
全システム立ち上げ完了。オールグリーン。

水菜:
よし。 みたらし団子一号これより発進します。

瑠美奈:(無線)
発進を許可します! リニアカタパルトスタンバイ!

ぶ~ん!

水菜:
メインブースター点火! 発進!

ごおおおおおっ!

水菜:
うぅううう!

スリエル:
!!!

加速している

水菜:
うわぁ~昼間は綺麗だね。ここからでも海がキラキラしてるのがわかる。

スリエル:
おい水菜、戦闘訓練中だぞ。ほら第六訓練場へいくぞ。

水菜:
うん!

カチっと操縦レバーを捻る。

ぐうぃん! 
機体が地上の方へ降下していく

ぐうぃん
顔が見渡す。

水菜:
座標的にはこの辺のはずだけど。まだ到着してないのかな?
センサーに反応はない?

スリエル:
反応は無いが。量産型とはいえアーマーメイドだからな…熱などはリフレクターフィールドで遮断されるし…
ズキュン!

ガチャコン!
間一髪のところでカラダを捻りながら機動しレールガンを避ける

ラファエラ:
小梅のバカ! 何で外すの!

小梅:
いや! 今のカラダ捻って避けたんだよ! どんな反射神経! それよりどうやったらそんな事できるの?

ラファエラ:
とにかくここにいたら反撃くるから全力後退! バック!バックだよ! 下がって!

ガシャン!

水菜:
小梅! ラファエラ! 降参しないとコックピット叩ききる!

ラファエラ:
速い‥速すぎる…

小梅:
水菜さん! スリエルさん! 降参します! 投降します!

スリエル:
どうにかなりそうか?

ラファエラ:
駄目。メインブースターがうんともすんとも言わない。

ラファエラ:
小梅と一緒でこの二号機欠陥品なんじゃない?

小梅:
なにその小梅と一緒でって! 小梅は欠陥品じゃないよ。

水菜:
ずぅ~(飲んでいる)欠陥品というよりまだ電脳空間だけの試作品だから不安定なのは仕方ないと思う。
今日の所は訓練中止して撤収したいけどメインブースターが点火しないんじゃ帰れない。AURORA通信封鎖している以上救援呼べないし。

スリエル:
そうだな有虹子先輩がお客様があるって言ってたしな。 うさ子はどうかな?

水菜:
うさ子へもAURORA通信になるんじゃないの? そもそもどうってうさ子と普段話しているのか仕組みわからないけど。 スリエルの方が解るじゃない?

スリエル:
ワタシも良くわからないんだ。

シューーーーン!

ラファエラ:
あれは? 5号機?

ガシャン!

カマエル:(外部スピーカー)
みんな無事?

みるく:(外部スピーカー)
大丈夫?

水菜:
カマエルとみるく? なんでここに? ステーションで待機じゃ?

ラファエラ:
カマエル~! みるくぅ~! 機体以外はダイジョウブ!

小梅:
この子のメインブースターがどうしても動かないだけ!

カマエル:
みんな大丈夫みたいだわ。

カマエル:
良かった…

みるく:
うさ子ちゃんも大丈夫だって言ってたじゃない。 心配性なんだから。

カマエル:
水菜とスリエルは心配いらないけど…ラファエラと小梅は目離すと…

みるく:
はいはい。 1号は機体は問題なさそうだから、2号を両脇で抱えてステーションへもどろう。

カマエル:
花恋さん達を待たせてるからね。急ごう。

〇守人サイズ設定

水菜:
ねえ花恋さんとくま太さんと一緒にいる二人って…

スリエル:
あの反応は…えっ?

花恋:
救援ありがとうね。

くま太:
任務ご苦労

メリー:
助かりました。

みるく:
はい!

カマエル:
このクマなんでこんなに偉そうなの?

みるく:
実際に偉いからでしょ? くま太さんは小隊長。カマエルは一介のフロントアタックサーヴァントメイド!

アナエル:
あは…(苦笑)

花恋:
みんな訓練、機体トラブルで大変だったみたいだね無事で良かった。詳しい話はあとでミーティングルームでするけど、まずは紹介だけ。 今更だけど、ぴよ吉の本体である電脳女神セレーネ、地上名はアナエル・スカリジェ。

アナエル:
よろしくです。 そしてスリエルお姉ちゃんよろしく…

花恋:
それで、もう一人がうさ子の電脳意識体の電脳女神メリノエ。地上名はメリー・メリノエ・鹿苑寺。鹿苑寺信久マネージャーの奥さんだ

メリー:
よ‥よろ…ひぃ

くま太:
うさ子しっかりしろ。

メリー:
はい…よろしくお願いします…

スリエル:
えっ? ぴよ吉が少女になって…私の妹になった? 

水菜:
うさ子が…美少女になった上に鹿苑寺卿の妻?

ラファエラ:
ぴよ吉ちゃんがスリエルの妹になって、小梅のお目付け役のうさ子が鹿苑寺財閥の奥様? 情報量多すぎ‥‥

小梅:
それってうさ子さんを怒らせるとクウェーサーグループの総力をもって小梅はお仕置き…

カマエル:
混乱するのも理解(わ)かるわ…そっちの方が問題だよね。あと妹がいきなり増えたスリエル…それもぴよ吉ちゃん。

花恋:
くすすっ♪ カラダが変わったことについては普通に受け入れられているね。

アナエル:
それについては誰も問題視してないですね。流石このメンバー。適応力半端ないデス

みるく:
みんな! シャワー浴びてこよう。 花恋小隊長、くま太小隊長ミーティングルームに移動しといて下さい。

花恋:
解った。 行こう

メリー:
はぁい…

アナエル:
ぴょお! 瑠美奈さん、これってForestの方の隊舎にあるうどんとそばの自販機?

瑠美奈:
ぴよ吉ちゃん、そう! 瑠美奈も食べてみたけど地上世界と同じ味がしたよ! すみれ先輩ががんばって再現したらしい! みんなこのうどんとおそば好きだからね

アナエル:
ぴぃよぉ~! 食べてみたいな。 あっでも私クレジットもってない。 ご主人様!

花恋:
アナエルちょっとまってね! エリシアに習ったとおりなら、これで上限金額を設定して、こうやって…よし。 アナエル今設定したからその金額の範囲なら自由に買い物、この世界でも地上でもできるから。 ついでにみんなに飲物買ってあげて!

有虹子:
ありがとう~花恋オーナー。完全に甘々ご主人様になってるね♪

瑠美奈:
花恋小隊長! ごちになります!

アナエル:
うさ子、飲み物でも飲んで元気出して! 

メリー:
うんありがとう。

アナエル:
それにメリーバージョンのカラダではなくて信久さんの妻という件だけがドン引きされたダケじゃない? 大丈夫だって

有虹子:
信久お兄ちゃんの妻だものね…突然聞いたら引くよね…仕方ないよ。

コユニ:
ずぅ~♪

くま太:
花恋殿も何故段階をすっ飛ばしてあそこまで紹介する。 名前だけで良いだろ。

有虹子:
すみれと真理愛もそうだけど、花恋ちゃんもそういう所あるよね…どーんとやっちゃうみたいな?

花恋:
スイマセン…それで話は変りますが…

花恋:
ナンナンデスカコノケシキハ!