第五百九十六話 UniVerse 前編 その20
幸:
私は武装決起軍の首謀者をしております、オリュンポスGRID連合至高電脳女神のディオーネです! スプロール監視機構職員の皆様はどうかスプロールと地上両方の全ての人々為に抵抗はやめて、決起軍に投降して下さい! お願いします! そうでないと中央司令庁舎を不本意ながら…中の職員ごと消滅させます! だから…戦闘はヤメテ下さい!お願いします!
レスフィーナ:
さあ、あのオイボレ老人ども! どうする? 逃げ場は無いわよ!
梨々衣:
やはり庁舎くらいは吹き飛ばした方がよろしいのではありませんか?
花恋:
できれば弓をはじきたくないわ。
スザンヌ:
花恋お姉ちゃんが珍しいね
花恋:
梨音や梨々衣みたいなゲリラ組織とちがって正規の軍人にとって、仕方ないとはいえクーデターなどについては本来は賛同しかねるのでね。
スザンヌ:
ふ~ん、大事なのは何の為に戦うのかと結果であるとスーは思うけど
花恋:
当然そうなんだけどさ・・・文民統制っていうの? 命令があってこそ武力は振るわれるべきで…
スザンヌ:
学園の政治経済の授業みたい
花恋:
うんまさにそれ・・・。
ぎぃ~ぃ♪
ルゥナ:
ひぃ~!
エステル:
ルゥナさん、失敗しても止めないのですわよ。諦めないで最後まで弾くのですわ!
ほらフランソアにあわせて♪
ルゥナ:
うんっ!
パチパチパチ♪
エステル:
素晴らしい演奏でしたわよ!
ルゥナ:
最後の方はお姉ちゃんの音とルゥナの音が重なって!楽しかった!
フランソア:
ちゃんとハーモニーになってた!
ルスラン:
エステルちゃんが言う通り、失敗しても諦めず最後まで弾けば上手くできるかもしれない。諦めたら?
ルゥナ:
そこで終わっちゃうから…そっか! 失敗しても諦めないこと…
エステル:
そうですわ♪
ぶ~ん♪
ルスラン:
あっゴメンな
ルゥナ:
お電話?
フランソア:
ルゥナ、バイオリンお手入れしてしまう
ルゥナ:
うんそうだねお手入れしないと
ルスラン:
そんなバカな事があるか。三人はここにいるし、梨音ちゃんも先ほどこちらのアーカイブに入った事を確認している。すみれちゃんはガロー・デマーンGRIDのスプンタ神殿から出ていないぞ? 主要火力抜きで本部を直接抑えたのか? はっ?! 監察艦を内部へ入れ本庁舎に目の前に主砲を突きつけた?
ルスラン:
エンリルとアッシュル、ウーラノス、アテーナー、ヘスティア、主要火力全てを囮にしたのか…
瑠莉、アストライアー、解るが落ち着け・・・とにかく抵抗をせず刺激するなと監視機構全体へ命令を出せ。
エステル:
叔父様、いえルスラン・デルポール博士。わたくしと少しお話合い、しましょうか?