第五百九十七話 UniVerse 後編 その3
エステル:
次はこの画面を出しまして・・・
フランソア:
これ考えるだけで動かないの?
エステル:
動きませんわよ!
ルゥナ:
お姉ちゃん達、スマホいいなぁ~!
ルゥナ:
ねえマモン、ルゥナもお姉ちゃん達みたいなスマホ欲しい!
Drフィッツジェラルド(以後Dr):
フランソアとエステルちゃんは、この夏季休暇が終わったら進学して寄宿舎になるでしょ?
だからパパの研究所の瑠莉先生がお祝いで買ってくれたのよ。 それにルゥナは緊急ベルがついた通話機能の携帯端末は持ってるでしょ?
ルゥナ:
うぅ…だってアレじゃゲームできないし…
フランソア:
通話機能だけアレばフランソアはそれが良いな!
エステル:
現実逃避してないで次行きますわよ。
Dr:
フランソア、エステルちゃん、その様子ですとまだかかりそうですわよね? でしたら今夜それくらいにして後は明日にしてお風呂にしたらいかがですか? まだ夏季休暇は始まったばかりですわよ。
エステル:
そうですわね。
Dr:
ルゥナはわたくとパパと入りますわよね?
るぅな:
うん! パパとマモンと入る!
Dr:
二人とも先にはいってらしゃい。まだパパは仕事かかりそうですから。
フランソア:
うんそうする…パパと一緒に入るんだ‥ふ~ん…
エステル:
あんな優しく微笑む、フランソアのお母様、初めてみました。 けれども…
フランソア:
あの方が‥‥うん自然だね。 今でもフラナソアと二人きりの時は時々、ああいう顔するよ。
エステル:
なら、お母様のあれが素なんですわね。
フランソア:
ふぅがぁ~♪ 落ち着く~…まさに実家の安心感~♪
エステル:
くすすっ♪ 久々にフランソアのその声聞きましたわ♪ 昔みたいにそのまま寝ないで下さいね、口に泡が入りますわよ♪
フランソア:
石鹸の御湯の味嫌い。
フランソア:
あのさ…あのマモンやルゥナの口ぶりだと、お風呂はマモンとパパと一緒に入るのが「普通」ってことだよね?それに、ルゥナが一緒にまじるかどうか、たぶんルゥナは普段はフランソアと入るか、マモンとパパと入るかって感じ。
エステル:
そういう感じでしたわよね・・・
フランソア:
夕食の時も正直、娘達が本気でドン引きするくらい「イチャ」ついてたよね。
エステル:
そうですわね。仲のよいご夫婦で…微笑まし・・・かったですわよね…
フランソア:
娘からすると「痛々しい」んだけど…楓風にいうと「バカップル」
エステル:
たしかに栗田閣下と春海様も仲のよろしいご夫婦ですしね…
フランソア:
ということは‥‥絶対夜、「シテル」よね?
エステル:
あれだけ仲睦まじいカップルなら‥そうでしょうね。
フランソア:
フランソアやエステルみたいに、同性同士じゃないんだから、シテたらデキルよね? もしかしてこの世界でのフランソアの妹か弟ができるかもしれないってことだよね?
エステル:
えっ? どうなんでしょう…この世界での生殖についてまだ知識が…
フランソア:
今日マーケットでベビー用品とか普通に売ってたし、さらにいうと「どうみても女同士のカップル」がベビーカーに赤ちゃん乗せてたの何組か見掛けたんだよね。 どうやら地上の世界とそういう仕組みが違うかもしれない。
エステル:
それはもしかしたら、わたくしとマリアンの子供が生めるかもしれないってことですか?
フランソア:
うん可能性はある。情報収集が必要。
エステル:
そうですわね! 明日からの調査項目の優先順位の高い位置に入れるべきですわ!
その4 へ続く