第五百九十八話 アヴァロンの王冠 前編 その11


スリエル:
どうにかなりそうか?

ラファエラ:
駄目。メインブースターがうんともすんとも言わない。

ラファエラ:
小梅と一緒でこの二号機欠陥品なんじゃない?

小梅:
なにその小梅と一緒でって! 小梅は欠陥品じゃないよ。

水菜:
ずぅ~(飲んでいる)欠陥品というよりまだ電脳空間だけの試作品だから不安定なのは仕方ないと思う。
今日の所は訓練中止して撤収したいけどメインブースターが点火しないんじゃ帰れない。AURORA通信封鎖している以上救援呼べないし。

スリエル:
そうだな有虹子先輩がお客様があるって言ってたしな。 うさ子はどうかな?

水菜:
うさ子へもAURORA通信になるんじゃないの? そもそもどうってうさ子と普段話しているのか仕組みわからないけど。 スリエルの方が解るじゃない?

スリエル:
ワタシも良くわからないんだ。

シューーーーン!

ラファエラ:
あれは? 5号機?

ガシャン!

カマエル:(外部スピーカー)
みんな無事?

みるく:(外部スピーカー)
大丈夫?

水菜:
カマエルとみるく? なんでここに? ステーションで待機じゃ?

ラファエラ:
カマエル~! みるくぅ~! 機体以外はダイジョウブ!

小梅:
この子のメインブースターがどうしても動かないだけ!

カマエル:
みんな大丈夫みたいだわ。

カマエル:
良かった…

みるく:
うさ子ちゃんも大丈夫だって言ってたじゃない。 心配性なんだから。

カマエル:
水菜とスリエルは心配いらないけど…ラファエラと小梅は目離すと…

みるく:
はいはい。 1号は機体は問題なさそうだから、2号を両脇で抱えてステーションへもどろう。

カマエル:
花恋さん達を待たせてるからね。急ごう。


その12 へ続く