Ring of Fortune 第一話 そのその13
SE:
コンコン♪
ノーラ:
返事が無い。 やはり二人とも寝てるのかな。 ご主人様~入りますよ。
來奈:
すぴぃ~♪ くぴぃ~♪
咲夜:
うぅ~ん‥すぅ~♪
ノーラ:
たしかに、咲夜はご主人様の「友人」ではないと。まあそう思っていたけれど専属メイドで同性の恋人。 これは昨晩は激しい夜伽をして疲れ果てて寝たって感じですね。
普段とは逆に二人きりだと甘えるのが咲夜で寝る時はご主人様の胸で寝るのか。
ご主人様が攻めで男役、咲夜が受けで女役かな?
がばっ!(掛けシーツを引っぺがす)
ノーラ:
ご主人様ぁ! 朝ですよぉ! 起きて下さい!
咲夜もご主人様のお胸で甘えてないで! メイドとしてのお仕事の時間ですよ!
來奈:
ひぃぎゃあぁ!!
咲夜:
?!
咲夜:
きゃぁあああああああっ!あう‥(涙)
來奈:
ノーラごめん寝坊した…おはよう。 咲夜、きゃあーって‥‥
ノーラ:
ご主人様、おはようございます。お返事が無かったのでメイド長権限で鍵を開けさせて貰いまして起こしにまいりました。朝食は執務室にご用意してあります。
來奈:
咲夜とメイド長とメイド秘書は安全の為にこの区画に自由に入れるんだよね。 起してくれてありがとう。
ノーラ:
それで咲夜! 昨晩の夜伽でご主人様に散々弄ばれたカラダを朝、ご主人様以外に見られるのはそれは恥ずかしいですよね?
咲夜:
うぅ…(泣き)
來奈:
弄んでなんて・・・ちょっとは弄んだかもしれないけど…
ノーラ:
しかしここはエンパイアクラブ。今までと違うの。 ご主人様のメイドとしては夜伽の翌日の朝、ご主人様を起こし支度をさせるのが仕事です。 でないとまた今後もこのような恥辱に震える事になりますよ。
咲夜:
・・・はい、ノーラメイド長、申し訳ございませんでした。今後はこのような事が無いようにします・・・。
ノーラ:
解ればよろしい。 ご主人様の御仕度をして執務室へお連れして。私は先に行ってるから。
咲夜:
はい畏まりました。
來奈:
あの、咲夜、昨日はちょっとやりすぎたゴメンね。
咲夜:
いえお嬢様は悪くはありません。ノーラメイド長が言う通りしっかりしてない私がイケナイんです。 お嬢様、お支度して執務室へ参りましょう。
ノーラ:
どうぞコーヒーになります。
來奈:
ありがとう…飲み物もチーズも種類沢山だね・・・(フルブレックファースト‥‥これどうしよう…こんな量、絶対に食べきれるわけないよ!)
レイ:
この時間を使って朝のメイド長会議をしていまいますので、お食事はゆっくりでかまいませんので聴いてて下さいね。
來奈:
はい解りました。
ソニア:(小声)
ねえご主人様って見掛けによらず大食? 朝からあんなにお食べになるの?
咲夜:(小声)
いやお嬢様は小食。朝は小さいパン一個とチーズ一欠片くらいかな。あとジュースかミルクをコップ一杯が普段の朝食ですね。
ソニア:(小声)
だよね…なんか朝からレイメイド秘書とカリスト達が大騒ぎでキッチンで料理してから心配だったんだよ。 ご無理なさずに残すように言った方が良いね。
咲夜:
ねえソニア、香水とかつけてる? なんか甘い匂いが強いような? 警護任務なのに大丈夫? 昨日はそんな香りしなかったし。
ソニア:
香水なんか任務の邪魔になるからつけてないよ。 朝シャワー浴びたからかな。 でも匂いは控えめなモノを選んで使っているんだけど。
咲夜:
そうだよねごめん。 私がオカシイのかな…
ソニア:
体調で嗅覚変化するし…それじゃない?
その14 へ続く