Ring of Fortune 第一話 そのその20
來奈:
ふぅ~どうにか一日乗り切った。咲夜~ただいまぁ~。ごめん会議が伸びちゃって…
咲夜:
ぐすっ…うぅ…(涙)
來奈:
咲夜どうしたの? 何があったの?
咲夜:
いえ…ぐす…何でもありません…ぅぅ(涙)
來奈:
何でも無いわけないでしょう! そんなに泣いて!
咲夜:
本当に何にも無いです。 何にもないのに…涙が止まなくて…それ以前に、感情が、突然舞い上がったり、逆に落ち込んだり…自分で制御できなくて…私オカシイんです・・・(涙)
來奈:
もうちょっと具体的に事例をあげて‥‥
咲夜:
以前は絶対にそんな事ないような、本当にささいな事がとても面白く笑ちゃったり・・・お嬢様のちょっとしたことで、心のそこから怒りがこみあげたり。
良二オーナーに綺麗だって言われて喜んでいるお嬢様見たら良二オーナーはお嬢様の親戚のお兄様なのに・・・怒り?嫉妬?が込み上げてきて…さらに渡辺様から私が可愛いっていわれて・・・絶対に男性から言われて嬉しいはずないのに…でもふわーと舞い上がって‥‥感情がコロコロと変化して頭オカシクなりそうです…いやすでにオカシクなってます!
來奈:
あ・・・
來奈:
ほら…咲夜、おいで
咲夜:
うぅ‥‥(涙) はい…
來奈:
よしよし。 あのね咲夜‥それは女の子にとっては「普通」のことなの。どこの世界でも言うんだけど日本の昔の言葉では「箸が転んでもおかしい年頃」とかいって、今の私達の年頃の女の子はとくに感情の起伏が激しいの。
あと今感情が爆発して混乱していると思うけど。こういうのを、気分不快障害といって、情緒不安定になって感情がコントロールできなくなる…特に生理前とか女性ホルモンのバランスが崩れる時期に起きるの。
だから女の子としては本当に普通の事なの。だから心配しないで
咲夜:
でもお嬢様がこんな風になっているの見た事ないですよ。笑う時もちゃんと自重されて笑うし、戸惑う時も私にどうにかして欲しいというサインだし…お嬢様としての顔を崩しませんし。
來奈:
うっ・・・ナニこの可愛い生き物…。 それはね、いつも咲夜が一緒にいるからで…いつも見られているし。咲夜の前でみっともない姿を見せると…嫌われるかなっと思って…。
女は好きな男の前では…飾れる生き物なの。咲夜は私にとって大人の男性だったし…
咲夜:
では今の私は女のお嬢様にとっては好きじゃないですね・・・
來奈:
そ…それは‥違うというか…あぁ‥ガマンできない!
來奈:
ちゅふ♪ うぅ~ん…ちゅぱっ♪
咲夜:
うぅ~ん…
咲夜:
お嬢様‥‥
來奈:
はぁ…はぁ・・・咲夜ぁ…咲夜可愛い。 咲夜の事を私の女として大好きだよ。 私は咲夜みたいな女の子が好き…。
咲夜:
お嬢様‥‥
來奈:
咲夜の事を私の女として抱きたい・・・抱いて良い?
咲夜:
・・・こんな私でよければ…お嬢様がしたければ…抱いて下さい…
その21 へ続く