第二話「Red Liberation」その9

 
SE:
きゅっ♪

SE:
うぃ~ん♪(キャノピーが開く)
ゴンゴンゴン(エレベーターが動いている音)
がちゃん♪

里穂:
ふぅ~♪ やっぱりこの艦(ふね)の着艦は気をつかう。

ロッテ:
着艦しちゃえばエレベータから格納庫まで全自動だから楽なんけどね。


里穂:
フレデリカ達はちゃんと降りたかしら。

ロッテ:
下に降りる前に飲物と、オ花積マサシテ…。

ノーラ:
ナンデスカ…コレ…巨人? 巨大ロボット? 

ソニア:
これがアーマーメイド。今の戦争の主役。

來奈:
あまり戦争の主役になって欲しく無かったんだけど。

ノーラ:
こんな物で戦争したら街が一瞬で瓦礫になってしまう! こんな事をしなくて済むようにメイド達同士が生身で戦い合ってるんじゃないんですか? 何の為にメイド達は戦っているんですか?

來奈:
もちろんこういう戦いにならないように今までできるだけ通常兵器での紛争形態を取っていたんだよ

ソニア:
でも敵側が量産型のアーマーメイドを操縦できるバイオメイドの生産を開始して紛争形態が変わった。

ミーナ:
ノーラ、今はうちのご主人様が大事なお話があるから少し待って。

すみれ:
來奈ちゃん、実はボイベーが日本に運びこまれている。 

來奈:
なるほど、だから私達が訪日した直後に位置が特定されて襲われたと。

ノーラ:
襲われた? もしかしてご主人様と咲夜の事故って…

すみれ:
現在奪還作戦を行っているんだけど相手側に察知され反撃され現在戦闘中。 それに意識を取り戻した咲夜さんが参加している。 

どうしてもボイベーに格納されている悠名(ゆうな)ちゃんを救い出すのは自分の義務だと譲らなかったらしい。ボイベー発見の件を伝えたこちらのミスだ。

來奈:
奪われたボイベーと悠名は咲夜とわたしの所有物ですから、作戦を実行するなら伝えるのが筋ですから。まあ言ったら咲夜の性格なら同行するというのは理解できます。 奪還したあと悠名を救い出すにも鍵としても、私か咲夜が必要ですし。

哲也:
真理愛君どうた?

真理愛:
こちらのエラーは全て消えました。操縦系はマリの管理下に入ってます。くま太はどう?

くま太:
かなり無理がある動きになるがどうにか動きそうだ

哲也:
今回の戦闘だけ持てば良い。 無事なら後で修理する。

來奈:
すみれ総隊長あのアーマーメイド、三人乗りですよね? 

すみれ:
まあ本来はバイオコアユニットが乗る席があるから…まさか

來奈:
すみれ評議会員。評議会員の同僚としてお願いします。あのアーマーメイドに私を乗せて一緒に現場に連れて行って下さい。ボイベーの所有者として立ち会う権利があると思います。それに咲夜が現場にいるなら一人より二人の方が悠名を救出できる可能性が高いです。現在の評議会として悠名が無事回収できればかなり有益だと思います。

すみれ:
うーん…命の保証はできないよ?

ノーラ:
ご主人様が戦場に? 危険ですお止めください!

ソニア:
メイド長。ご主人様がメイド達の所有者(オーナー)同士、連合評議会員同士として、すみれオーナーにそう言っている以上メイドの私達に口を挟む権利はない。黙って。

ノーラ:
…はい…

哲也:
それは座席としては使えるが操縦などは出来んぞ? 脱出装置? それは勿論稼働する。 とにかくシートの調整もあるから來奈くんも連れて上がって来てくれ。こちらの作業はほぼ完了した。

真理愛:
それは知ったら一緒に行くと言うよね‥。

その10へ続く