第三話 moving soul その15


悠名:
ねぇ、なんでそんな角で逆向いて縮こまってるの?

咲夜:
悠名さん… さすがに、これは色々とマズイのではないでしょうか…?

仁香:
日本のお風呂って、みんなで入るものなんだね。

由美恵:
うん、こういう大きなお風呂はね。 メイド学校でも、みんなで入ってたよ。
あっちは温泉だったけどね。

仁香:
へぇ… なんか、こうやって話しながら入るのって楽しいね。

由美恵
うん、そうだね。

ソフィア:
仁香、そうでしょ? みんなで入るのが楽しいんだよ!

來奈:
だからって、なんで私の髪をソフィアが洗うことになってるのよ

ソフィア:
昔から私が洗ってあげてたじゃない。 もしかして、不満?

來奈:
いや…自分で洗えるし…

仁香:
あの、咲夜さんも端っこにいないで、こっちで一緒にお話しませんか?

由美恵:
これから毎日一緒に入るんだから…ねえ、悠名、咲夜さんをこっちに連れてきて。

ソフィア:
ほら、咲夜♪ 良かったね♪

來奈:
……本当にいいのかしら…

悠名:
分かってると思うけど、由美恵はともかく、仁香はソフィアのメイドだからね?
変な目で見たら…後で酷いことになるよ?
今のうちに“いやらしい視線”を送らない練習をしとかないと、これから困るんだからね。その訓練。

咲夜:
はい…承知しました……
(これ、どんな特訓? どんな拷問?)

悠名:
ふへぇ~♪ 疲れがお湯に溶けてく~♪ もう最高~♪

仁香:
ふぅ…日本のお風呂って、こんなに気持ちいいんですね…

由美恵:
でしょ? こうやってのんびり浸かるのが一番なのよ

悠名:
まぁ、みんなで入るのが文化だからね。……で?

悠名
咲夜? なんでそんなに端っこで固まってんの?

咲夜
……いえ、別に。

來奈
ほんとに? なんか妙に緊張してない?

來奈・悠名:(ニヤリ)
むにゅ♪(思い切り腕で胸を寄せて、胸の谷間(?)を強調する)

悠名:
……ねぇ、今めっちゃ視線迷ってなかった?

仁香:
あ、それ思いました! なんかソワソワしてません?

由美恵:
……悠名、あんまり咲夜さんをからかわないでね?

悠名:
え~? 別にいじめてるわけじゃないし。ただ、視線の特訓をね?

仁香:
………特訓?

ソフィア:
くすすすっ♪(ニヤリ)

咲夜:
……私は落ち着いているつもりですが……

來奈:
へぇ~? じゃあ、この距離でも平気なのよね

悠名:
ほら、練習だよ練習~♪

むにゅ~♪

由美恵・仁香:
………(沈黙)

ソフィア:
がんばれ咲夜♪ のぼせたら私が治療するから♪

咲夜:
……くっ! む…無理デス…降参します……

悠名:
はい、アウト~! ダメじゃん、全然慣れてない~

來奈:
あぁ~ザコ~ザコ~雑魚咲夜~♪

仁香:
これが悠名が昼間言ってた…咲夜さんのハーレム……

由美恵:
咲夜さん、仕事中と違って…可愛いんですね……

ソフィア:
咲夜~♪ これくらいでダウンとはっ、これはこれから特訓が必要だね♪
エンパイアクラブのメイドの道は険しい!


その16 へ続く